アメリカで25日に行われた米韓首脳会談について、韓国大統領府は「成功だった」と成果を強調しました。
一方で、関税措置など懸案をめぐる具体的な進展は見られず、両国の駆け引きは今後も続くとみられます。

韓国大統領府によりますと、25日にホワイトハウスで行われたアメリカのトランプ大統領と韓国の李在明大統領による初めての対面会談は、昼食も交えて当初の予定を上回る約2時間半にわたって行われました。

会談直前には、トランプ氏が自身のSNSに突然、「韓国ではまるで粛清か革命が起きているようだ」と投稿。今年4月に罷免された尹錫悦前大統領をめぐる捜査を意識した李大統領へのけん制との見方も出て、会談への影響が懸念されました。

しかし実際の会談では、李大統領がトランプ氏を「平和をつくるピースメーカー」と持ち上げたのに対し、トランプ氏も「あなたはアメリカから完全な支援を受けるだろう」と応じ、親密な雰囲気で進みました。

また、ゴルフ好きのトランプ氏は会談の中で韓国の女子プロゴルファーを話題にし、「日が昇ってから沈むまで練習するから世界レベルになる」と感心したということです。

会談では特に北朝鮮政策が議題となり、李大統領はトランプ氏を今年秋に韓国で開かれるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議に招待し、北朝鮮の金正恩総書記との会談を提案。トランプ氏は「非常に賢明な提案だ」と評価し、参加や会談推進に前向きな考えを示しました。

韓国大統領府は会談を「両首脳が親密さを感じて終えた、成功的な首脳会談だった」と総括しました。

一方で、アメリカによる関税措置や在韓米軍の駐留経費負担をめぐる議論は脇に置かれ、具体的な成果はなく、韓国の聯合ニュースは「国益を守るための熾烈な綱引きが続く」と指摘しています。

フジテレビ
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国際取材部
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