26日、東京都心の最高気温は35.1度に達し、9日連続の猛暑日となりました。

連続猛暑日の過去最長となったほか、年間猛暑日も22日目となり、2023年の過去最多記録と並びました。

歴代猛暑日の記録に並ぶ、まさに記録的猛暑の中、子供たちから聞かれたのは「学校に行きたくない」といった声です。
保護者も「一日を通して部屋の中にいることの方が多かったです。外で遊ぶ回数は減ったかもしれないです。もう既に行きたくないと言ってるので、ちょっと怖いです」と話します。

つらいのは子供だけではありません。

街の人からは、「めっちゃおっくうですね。起きるのも嫌だしそのまま出るのも嫌だし、無心で働いて」「めちゃめちゃおっくうですよ。つらいです」といった声が聞かれました。

夏休みラストウィークに忍び寄る不安の正体について、いとう王子神谷内科外科クリニックの伊藤博道院長は「例えば学校に行けない、仕事に行くのがおっくうとか夜眠れないとか、こういった症状が実際に実務に影響が出てくると、この時期が9月であることから“9月バテ”、いわゆる“9月病”というものだと思います」と指摘します。

9月病とは、長期休暇などで社会との交流が一定期間途絶えたあとに通学や出勤がしづらくなるものです。

医師によると、頭痛やめまい、貧血や免疫力の低下など、さまざまな症状になって出てくるといいます。

記録的な猛暑となった2025年の夏は、さらに注意が必要だといいます。

いとう王子神谷内科外科クリニック・伊藤博道院長:
夏休みに入る前から、真夏のような暑さのシーズンになっていた。6月7月8月は確実に夏日が乱発して真夏日も連日あって、暑さ疲れは多くの人に自律神経の乱れとして、頭痛やめまいなど様々な体調不良につながってきてる。

暑い日が長い期間続いたことで、クリニックにも体の不調を訴える患者が増えていました。

医師によると、こうした9月病には、乱れた自律神経を整えるため軽い運動や入浴、そして弱った胃腸を守るために、オクラや納豆などのネバネバした食材を摂取することが回復に良いということです。

さらに、9月病は大人や小学生だけでなく、保育園でも起きていました。

保護者からは、「お盆明けは(保育園)行きたくないって結構泣きましたし、バイバイもなかなかしたくないという感じでした」「この暑さとかもあって、イヤイヤってずっと言ってます」「結構、夏休み明けは行きたくないって子が周りにも多い気がします」という声が聞かれました。

スタッフに「今日頑張れそう?」と聞かれて首を横に振っていた男の子は、お母さんが仕事に行ってしまうと、「ママ~」と泣き出してしまいました。

“登園しぶり”が増えるといい、キャンディパーク保育園の福田美月保育士も「大体長期休みに入ったら、半分くらいの子たちがイヤイヤってなります。別室で落ち着くまでお茶を飲んで、お話聞いて落ち着いてから、みんなと遊ぶようにしてます」と話しました。

不登校になりやすいといわれる夏休み明け。
周りの大人ができる対応策や注意点について、専門家に聞きました。

新潟青陵大学・碓井真史教授:
学校に行きたくないとか、すべて終わりにしたいと思ってしまう子が出てきてしまう。「大丈夫?」と聞いて「うん、大丈夫」と返ってきたときに、「一緒にお茶でも飲む?」とか「おまんじゅうがあるよ」みたいな、そうやって話をつなげていく。この子は今何を思っているのだろうと、真剣に聞いてあげることが必要。

周りの大人が気を付けてあげることが大切です。