石破首相は23日、神奈川県の海上自衛隊横須賀基地で、事実上の空母化に向け準備が進む海上自衛隊の護衛艦「かが」を視察した。
護衛艦「かが」は、高性能ステルス戦闘機・Fー35Bを搭載する方針で、事実上の空母化に向けた改修が進んでいる。
石破首相は艦内で行った訓示で、「広大な区域を有する一方で、飛行場が少ない太平洋側をはじめ、我が国の海と空の防衛体制の強化に寄与する」と述べ、意義を強調した。
「かが」がFー35Bを搭載すれば、海上自衛隊の護衛艦で航空自衛隊の戦闘機を運用する初の事例となる。
石破首相は、陸・海・空の自衛隊の「統合運用能力を抜本的に強化することは必須の課題だ」と指摘し、「(「かが」の)優れた輸送機能を生かし、離島防衛を行う水陸機動団やオスプレイなどの陸上自衛隊の部隊に各種支援を行うことも重要な役割だ」と述べた。
さらに石破首相は、「運用が統合ならば、防衛力整備も統合でなければならない」とした上で、現場の自衛官の要望を踏まえて整備を進めていく方針を示した。
この他、石破首相は、アメリカ軍横須賀基地で、寄港中のイギリス海軍の空母「プリンス・オブ・ウェールズ」も視察した。