岩手県盛岡市の農園では、旬のモモの収穫が最盛期を迎えようとしています。
甘みを凝縮するこだわりの栽培方法で作られたモモは総称して「朝獲り完熟桃」と呼ばれ多くの人が買い求めています。

内記和人記者
「盛岡市内の農園に来ています。立ち並ぶ木に近づいてみると収穫を間近に控えたモモからほんのり甘い香りが漂っています」

芳醇な香りを漂わせていたのは濃い甘味が特長のモモ「紅くにか」です。
盛岡市のふじむら農園ではその「紅くにか」の収穫が最盛期を迎えようとしています。

22日朝は、農園の藤村真哉代表らがモモの状態をていねいに確認して収穫をしていました。

ふじむら農園 藤村真哉代表
「4月に少し開花が遅れたことと、7月に干ばつだったことで少し収穫が遅れているが、モモの出来は全体的にいい。おいしくできていると思う」

この「紅くにか」などふじむら農園でつくられている12品種のモモは「朝獲り完熟桃」と呼ばれ、甘さを最大限に引き出すために、徹底したこだわりで栽培されています。

まず、蕾の段階から選抜作業を始め、最終的に1本の木あたり1%しかモモの実を残しません。わずかなモモに甘みを凝縮させる環境を整えるためです。

また、市場を通して小売店に並ぶ一般的なモモは輸送する期間を逆算して、完熟の手前で収穫されますが、ふじむら農園は、収穫直後に直売・直送する販売方法のため、甘味が最も高まる完熟の段階まで収穫を待つことができるのです。

さらに気温が低く鮮度が保たれやすい朝に収穫するため、完熟していても実がしっかりとしていて、心地よい食感も楽しめるといいます。

ふじむら農園 藤村真哉代表
「最高の状態で届けたい。毎朝結構大変、暑いときもあるし雨のときもあるし、でも食べる人のためにつくるというのが、私たちの思いになっている」

盛岡市手代森にあるふじむら農園の直売所では、取れたてのモモをめあてに22日は、開店前から7組の客が並びました。

訪れた客は大きくカットされた「朝獲り完熟桃」の紅くにかなどを試食し、その上で形や大きさをよく見極め、思い思いにたくさんのモモを買い求めていました。

八幡平市から来た人
「食感と甘さと香りがそれぞれにあるので、とてもおいしい。おいしいしか言えない」

ふじむら農園のモモの直売所は9月下旬ごろまで営業する予定です。

岩手めんこいテレビ
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