大阪・関西万博で南砺平高校郷土芸能部の生徒たちが富山の民謡「こきりこ」を披露しました。
若い世代が伝統芸能を受け継ぐ取り組みが万博で世界に発信されました。
大阪・関西万博。11日、南砺市の南砺平高校郷土芸能部の生徒31人が、「こきりこ」や「麦屋節」など地域に伝わる唄と踊りを披露しました。
生徒が舞台に立ったのは万博のテーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」を象徴するパビリオン、「いのちの遊び場 クラゲ館」です。
音楽家で数学研究者の中島さち子さんがプロデュースし、光や音など五感で感じる遊びを体験できるほか、世界の様々な民俗芸能が上演されています。
*田中幹夫南砺市長
「子どもたちに万博で郷土芸能・五箇山民謡を踊ってもらいたいと思っていた。ものすごいパフォーマンスを見せていただければと思います。ご期待下さい」
こうした上演は地域の伝統文化を世界に発信するだけでなく、若い世代が披露することで、その価値を再認識することが、受け継ぐ人たちのモチベーションにもつながると期待されています。
*いのちの遊び場クラゲ館プロデューサー 中島さち子さん
「若いみなさんが古くからつながるものを五感で体で感じとりながらつないでいこうとしていて、いろんな地域の人たちを魅惑して引き寄せているのは、すてきなこと」
*南砺平高校の生徒は
「楽しく披露することができた。五箇山民謡の魅力も知ってもらえたと思う」
「観客との距離もいつもより近いので、その分ふれあえるのでとてもよかった」
「こきりこ」は4月の万博開会式のセレモニーでも採用されました。
今回の高校生の公演もあわせ、南砺、富山の文化が広く発信されました。
*田中幹夫南砺市長
「五箇山民謡は、古い伝統的なものだと思っているけど、世界から見たら新しいパフォーマンス。今もいろんな世界の方が見ていて、こういうのが彼らの自信になることと、世界に発信すること、この2つが大事」
生徒たちはワークショップにも登場し、観客は「こきりこ」に欠かせない「ささら」に触れたりと楽しんでいました。
*観客は
「こきりこが聞けたのですごくうれしかった。こきりこを持ったのは初めてだったのですごくよかった」
万博で高い評価を受けた生徒たち。
思い出だけでなく、経験と自信が次の世代へと受け継がれていきます。