連日お伝えしていますが、8月12日も「クマ」に関するニュースからお伝えします。宮城県内でも人の生活圏でのクマの出没が相次いでいて、11日は名取市の住宅街にある公園でクマが目撃されました。
11日午前10時15分ごろ、名取市相互台1丁目の路上で、「クマが道を横切っていった」と警察に通報がありました。警察が駆け付けた時にはクマはおらず、けがをした人はいませんでした。
また、この地区と林を挟んだ場所にある名取市ゆりが丘にある「海の見える丘公園」では、11日午後5時45分ごろ、公園にいた人から「クマが公園内を移動している」、「公園で子供たちも遊んでいる」などと、警察に複数の通報がありました。
クマは体長1メートルほどで、公園の遊具付近を歩いた後、林がある方向へ立ち去ったということです。けがをした人や遊具などへの被害はありませんでした。
宮城県内の7月のクマの目撃件数は「189件」で、過去5年の平均と比べ大幅に上回っています。
県の担当者はクマの出没する場所について、ある特徴を指摘します。
県環境生活部自然保護課 松川雅俊主幹
「市街地、住宅地付近での目撃件数が出てきている印象。市街地にエサがあることを覚えているため、同じ個体が再び出没する要因として考えられる」
こうした中、宮城県庁では12日、学識経験者など15人が出席し、ツキノワグマなどの管理計画について意見交換会が行われました。
ツキノワグマは去年、国が指定管理鳥獣に指定していて、自治体が行う捕獲や調査などの費用を支援することにしています。
現在、県内ではおよそ3150頭が生息しているとみられ、県は個体の安定的な維持と人身被害の防止を図るため、今年度、10頭を捕獲する方針を示しました。
この方針を含む新たな管理計画について、早ければ8月行われる県の審議会で決定する見込みです。