取材班が訪ねたのは、ぬいぐるみなどを扱うアメリカ・カリフォルニア州のグッズショップ。

この店に押し入った強盗グループに狙われたのは、世界中で人気沸騰中の人形でした。

犯人グループは扉のガラスを壊して侵入し、ガラスケースの人形を奪ったあと、さらにカーテンの奥にある在庫も奪っていったということです。

6日未明、防犯カメラが捉えた強盗事件の一部始終。
店の扉のガラスを割って店内に侵入してきた、フードとマスクで顔を隠した4人組の強盗団。

強盗団は真っ暗な店内を懐中電灯で照らしながら物色し、ディスプレーされた商品を次々と手に取ります。

さらに、レジの奥にある倉庫に入ると、大きな箱を両手で抱えて店の外へと運び出していきました。

犯行直後の店内は、壊された扉のガラスが散乱。
床には、商品を物色した強盗団の狙いではなかった商品がばらまかれていました。

強盗団の狙いは『ラブブ人形』。
約10年前、香港のデザイナーが生み出し、中国のメーカーが独占販売しているキャラクターです。

今、世界各地で大ブームを巻き起こし、店の前に大行列ができる品薄状態に。

12日、東京・原宿のショップ前を取材すると、ラブブ人形を持っている人が…。
「最近すごく有名になっちゃって買えない」と話していました。

ラブブの特徴は、大きな目と長い耳。
そして最も印象的なのが、口元からのぞくギザギザの鋭い歯です。

不機嫌そうでもどこか愛らしい“ブサかわ”な魅力でファンを拡大。
レディー・ガガさんがエルメスのバッグにラブブをつけて外出する姿がネットなどで拡散され、人気に火が付きました。

家族とラブブを買いに来たという8歳の女の子は、「夜の2時に来た。お母さんに車で寝させてもらって、欲しかったぬいぐるみが買えたので超うれしい」と話します。

日本限定モデルを求めてアメリカから来たという人や、5歳のラブブコレクターまで登場。

こうした人気のラブブが狙われた強盗事件。
この店で盗まれたラブブ人形の総額は7000ドル以上で、日本円で100万円相当に上るということです。