10日から、大分県内に降った大雨ではさまざまな被害が出た一方、水不足に直面していたダムや農家にとっては状況の改善につながりました。
大分県中津市の耶馬渓ダムは8月7日時点で貯水率が取水制限の目安である40%近くまで下がっていました。
今回の雨で貯水率はおよそ95%と、大幅に回復。取水制限の必要はなくなり、中津市は市民への自主節水の呼びかけを12日解除しました。
◆コメ農家 田端心さん
「熊本とかほかのところは災害級になってしまったので、そこはちょっと残念だったが今まで水がなかったので、水も溜まってくれたので、よかったと思う」
宇佐市のコメ農家・田端心さんです。
8月6日に取材に訪れた際、田端さんの田んぼは干上がっていましたが、12日は稲が5センチほど水に浸かり、水位が回復しました。水不足でコメの収穫量の低下が懸念されていましたが、今回の雨で、当面の稲の生育に必要な水を確保でき、胸をなでおろしています。
◆コメ農家 田端心さん
「雨も降り過ぎると良くないが、農家にいいような天気に恵まれたらと思う。取水制限も終わって、普通に水が来てくれるようになったらこちらも助かる」
ただ、宇佐市などにある県内4つの農業用ダムでは周辺で十分な雨が降らなかったため、貯水率の大幅な回復には至りませんでした。
そのため、放流制限は継続されるということです。