列島各地に被害をもたらしている記録的大雨。
京都の夏の風物詩「貴船の川床」では、川床が突然崩れ、6人が転落しました。

川のせせらぎとセミの鳴き声が響く京都。
夏休みで多くの観光客が訪れる中、事故は起きました。

12日午前、京都の夏の風物詩として知られる貴船川沿いの料理旅館で川床が崩れ、利用客ら6人が川に転落しました。

川に転落した6人のうち5人は自力で脱出。
残る70代の女性は、店の男性従業員によって救助されました。

その後、女性と従業員は病院に搬送されましたが、命に別条はないということです。

京都の夏の涼を味わう「貴船の川床」。
全国から観光客が駆け付ける人気のスポットです。

京都市では8月10日以降、1時間あたり20mmを超える強い雨が降り、11日までの2日間の総雨量は106.5mmを記録していました。

警察などは、川の増水が事故の原因とみて調べています。

一方、神奈川・箱根町にある観光スポット「大涌谷」では、強風が吹き荒れていました。
女の子の髪の毛は強風で乱れてしまいました。

この強い風の中、ぐっすり眠りに就く子供の姿が。

両親:
(Q.堂々と眠る子供を見て?)今後は安心です。起こそうと思ったが、ぐっすり寝てくれてよかった。

濃い霧に包まれた12日の大涌谷。
周りは真っ白ですが、観光客は“お構いなし”とばかりに写真を撮り続けていました。

大雨による被害は12日も。

石川・七尾市では、山のすぐそばで道路の陥没が起き、車3台が流されたということです。

この事故で、運転していた30代から70代の男性3人が病院に搬送されましたが、1人重傷、2人が軽傷とのことです。

11日から大雨が降り続いている石川・珠洲市。
用水路から勢いよくあふれ出る水を心配そうに見つめる住民の姿がありました。

近隣住民:
ここは(水が)入ってくるから心配なの。道路を飛び越えて…心配。

そして、九州を襲った記録的大雨。
被害の実態が明らかになってきました。

カメラが入ったのは熊本・八代市。
街中が土砂にのみ込まれ、家や車が埋もれていました。

興善寺町では、近くの山が崩れ、土石流が住宅に流入。
山から運ばれてきたとみられる大きな石が町中に転がっていました。

住人:
玄関のガラス戸が流れてきた水で開かない。ガラス戸も割れた。

土砂は激しい勢いで家の中にまで浸入してきたといいます。

横倒しとなった冷蔵庫。
台所では、食器が散乱するなど、めちゃくちゃな状態になっていました。

近隣住民:
私が家から見たら、ミカンの木が(土砂で)見えなかった。(土砂が)上からブワーッと来た。

大雨の爪痕は多くの住民の家に。

近隣住民:
(Q.電気は来ている?)電気と水が来ているからいい…。

泥だらけとなった畳。
高さ1m50cmほどの土砂が窓ガラスを突き破り、家の中に押し寄せてきたといいます。
居間には大きな石が散乱していました。

被害にあった住民:
(Q.何時ぐらいに土砂が来た?)最初はきのう午前4時過ぎ。2回目が吹き飛ばされた。どーんと来た、そのときに山が崩れ、どわーと来た。

被害にあった住民:
びっくり。まさしく…えっ?開いた口がふさがらない…まさか我が身に。

熊本県では、甲佐町で土砂崩れに巻き込まれた男性の死亡が12日に確認されていて、安否が分からない人の捜索が続けられています。

FNN
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