一時、大雨の特別警報が出された熊本県。
石川県では、土砂崩れが発生。

新たに見えてきた被害を取材しました。

お盆休みの日本列島を襲った大雨。

石川県では、停滞する前線の影響で雨が降り続き、珠洲市で72時間の降水量が372.0mmとなるなど、8月の観測史上最大を観測しました。

土砂災害警戒情報が発表された七尾市中島町小牧では、雨の影響で道路が大きく崩れ、車3台が巻き込まれたということです。

道路が約30メートルにわたって崩落し、車3台が7メートルほど下に転落。
運転していた30代から70代の男性3人が病院に搬送されましたが、1人重傷、2人が軽傷とのことです。

また、土砂崩れによる通行止めも発生。
能登町の県道では、泥や樹木などが道路に流れ込み復旧作業が行われていました。

能登町や輪島市を流れる町野川は、茶色く濁った水が歩道の直前まで迫っていました。

朝から激しい雨が降った珠洲市。
避難所になっている体育館にいた男性は「去年(2024年)の9月(奥能登豪雨)を思い出すようで、すぐこちらに逃げてきた」と話します。

記録的な大雨に見舞われた熊本県でも大きな被害が出ていますが、その全容が徐々に明らかになってきました。

八代市興善寺町では、大雨により山が崩れ、11日の朝方、土石流が発生しました。
道路や住宅の庭は大きな岩や土で覆われ、家の窓の下にまで押し寄せています。

家の中にまで土砂が入ってきたという住民は「びっくり『えっ?』って開いた口がふさがらないというか、道が通れないので、がれきを早く撤去してほしい。それぞれの家にこんな状態で石があるので、どうにかならないのかな。この地に住んでていいのだろうか」と話しました。

各地で冠水の被害も出ています。

熊本・上天草市では、増水した川のように見えるほど水が張った水田に赤いトラクターが水没し、稲の一部が水から飛び出していました。

冠水被害に見舞われた場所は他にも。

住宅の周りが冠水し、身動きが取れなくなった家族。
水のない場所までボートで救助されました。

玉名市では浸水被害も発生。
呉服店の社長は「1階が全部水浸しになって、商品がプカプカ浮いたりした。こっち(部屋の中)に寄せていた着物がぬれてどうしようもない。表地の赤いやつとかが外に出てきている」と、商品の約3割が被害を受けたといいます。

さらに、同じく玉名市の飲食店も浸水被害に遭ったといいます。
店長は、当時の状況について「厨房(ちゅうぼう)が一段低くなってるが、そっちの方が被害は(大きい)。お客さんに迷惑をかけることが一番複雑な心境」と話しました。

FNN
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