市立米沢図書館では毎年夏に、所蔵している戦時中の写真などを展示している。
今年は終戦から80年の節目にあたることから、市民から当時の写真や遺品を公募し、協力を得た4家族から、あわせて約60点が貸し出された。
「祝入営」と書かれたのぼり旗は、当時22歳の男性が兵役につくことが決まった際に作られたもので力強く書かれた文字からは国中が戦争一色に染まっていた時代を強く感じさせる。
日中戦争・太平洋戦争と続けて招集された海軍中尉の男性が書いた手紙の数々は、米沢に残した妻や子にあてたもの。
男性は、台湾に向かう途中、米軍機の攻撃に遭い戦死。その出発直前に書かれた手紙には「元気で身を大切に」。妻に向けては、子ども達を「よろしく頼む」など家族を心配する率直な思いが綴られていて、戦争の無常さを痛感させられる。
この他、大正から昭和にかけての米沢の様子や、当時、学校で行われていた軍事教育の様子がわかる写真なども展示されている。
この企画展は9月24日まで。