日本人の死因、第1位である『がん』。その早期発見や、再発予防に新たな一手です。熊本大学は、血液中のがん細胞を取り出す技術を開発し、社会実装を目指しています。
【熊本大学・大学院先端科学研究部 中島雄太 准教授】
「がんの死亡率がすごく高い。とにかくがんで苦しむ方々に少しでも笑顔で過ごしていただければ」
熊本大学の工学部と医学部の教授などは、がんの早期発見や再発予防を目的とした新技術『マイクロフィルタデバイス』の開発と実用化に取り組んでいます。
これは、直径8ミリ、厚さ50マイクロメートルの特殊なフィルターに1ミリリットル程度の血液を流すことで血中に含まれるがん細胞を取り出すことができる技術です。
このマイクロフィルタデバイスを国が認める医療機器として実用化するためには
『胃がん』や『食道がん』など各症例に対して数百例以上の評価が必要で、熊本大学は、現状のスタッフでは人員不足と判断。
社会実装へのスピードを加速させるため、8月1日からクラウドファンディングを始め、8日までに約630万円が集まっています。
今後は、検査するがんの種類をさらに増やすため、9月29日までクラウドファンディングを募っています。
熊本大学では、集まった寄付金を、がんに関わる医療機器の開発費用や人件費などに充てたいとしています。