広島県福山市の博物館では一風変わったユニークなお化け屋敷が開かれています。
強い恐怖を感じさせるために使われているのは“犯罪心理学”の知識です。
<子どもの悲鳴>
「うわっ」
福山市の県立歴史博物館でこの夏オープンしたお化け屋敷。
福山市で栄えた港町を再現した展示スペースで行われる毎年恒例のイベントなんですが…
【体験した小学生は】
「想像の100倍くらい怖かったです」
実は怖さを引き出すためにある工夫がされているんです。
お化け屋敷の演出を担当したのは、福山大学の心理学科に通う学生たち。
普段、犯罪心理学などの研究していていますが、今回、自分が犯罪に遭ってしまうかもしれないと感じる不安や恐怖を意味する「犯罪不安」を取り入れたといいます。
【福山大学人間文化学部・大杉朱美 准教授】
「怖いと感じる場所が分かるんだったら怖い場所つくれるよねっていうことで、この博物館を舞台としてお化け屋敷に変えてみたというのが今回のイベントです」
一体、どれほど怖いのか…さっそく体験させてもらうことに。
【毛利記者】
「こわい…ぎゃーやめてー。はぁ・・・びっくりした」
あまりの怖さに思わず…
「ごめんなさい、私ちょっとリタイヤします」
(カメラマン)「行きましょう行きましょう」「無理、無理、無理、無理」
急遽お化け屋敷のスタッフが付き添ってくれることに。
「人がいるもん!いるもん!いやだごめんなさい。すみません。いきます」
そして、中を進んでいくと倒れているお化けが。
このお化けに気を取られていると…「ギャー」反対側からお化けが出現!
“予期していない場所からお化けが出てくる”
犯罪心理を取り入れた仕掛けが、散りばめられています。
「ひぃぃー」
「ありがとうございましたー」
お化けが出るポイントもわかったので、リベンジしますが…
「もうOKにしましょう。もういいでしょう」
わかっていても“怖い”学生たちの狙いが的中しています。
お化け屋敷を体験した子どもたちは…。
【小学2年生】
「進んでいたら隣からバって人が出てきたからめっちゃびっくりした。泣きそうになった」
【家族で来場】
「見えないところから出てくるという恐怖心とか、そういうところがやっぱりちょっと(他のお化け屋敷と)違うのかなと感じました」
今回のイベントでは子どもたちが楽しむだけでなく、周りに注意を払うなど防犯意識を高めてもらう狙いもあるといいます。
【福山大学 人間文化学部4年・山本暁さん】
「どのような場所が危険な場所なのかというのを学んでいってほしいと思っています」
お化け屋敷は今月23日まで毎週土曜日開催されます。