大分県の日田警察署に勤務し、地域の安全・安心を守りながら現役のプロボクサーとしても奮闘する二刀流の警察官(21)を取材した。

日田警察署で働く増本雄大さん
日田警察署で働く増本雄大さん
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幼いころから警察官に憧れ高校卒業後に夢を叶える

日田警察署地域課で働く増本雄大さん21歳。警察官3年目で普段は、地域のパトロールや事件・事故が発生した時の初動捜査などを担当している。

「地域の人に寄り添った警察官になれるように日ごろから法律などの勉強をしていき、警察官としての力をつけていきたい」と話す増本さん。幼いころから警察官に憧れ鶴崎工業高校を卒業後に夢を叶えた。

つらく厳しい現場もあるが「困っている人の力になりたい」と日々、奮闘している。

日田警察署で働く増本雄大さん(左)
日田警察署で働く増本雄大さん(左)

高校時代はボクシング部でインターハイにも出場

人々の安全を守るため汗を流す増本さん。実はもう1つの顔が…。

それは現役のプロボクサーだ。

高校生の時にボクシング部に入部し、主将も務めていた増本さんは県高校総体で優勝、インターハイに出場するほどの選手だった。

当時はコロナ禍で無観客での試合が多かったこともあり「いつか大勢の観客の前で試合がしたい」と警察官になった後もプロボクサーを夢見ていた。

ミサイル工藤スポーツボクシングジム 工藤正人会長
ミサイル工藤スポーツボクシングジム 工藤正人会長

ファイトマネーは全額寄付

そんな増本さんを応援しようと県警も2024年、ライセンスの取得を認めプロボクサーデビューを果たした。
スポンサーは付けず、ファイトマネーは犯罪被害者の支援団体などに全額寄付しボクシングと警察官を両立させている。

仕事以外の時間はほとんどトレーニングに充てている増本さん。日田で自主練に励みながらも週1、2回大分市のジムに通い本格的な練習に打ち込んでいる。

日田警察署で働く増本雄大さん
日田警察署で働く増本雄大さん

8月に名古屋で行われる戦いに向けてコンディションを整える

指導しているのは全日本チャンピオンにも輝いた工藤正人さんだ。

真面目で素直なところが魅力と話す工藤さんはチャンピオンになりたいと意気込む増本さんを全力でサポートしている。


ーーミサイル工藤スポーツボクシングジム 工藤正人会長
「けじめをつけて仕事の時は仕事、ジムに来たらもうボクシングに打ち込んで、俺はやれると思う。きついことですが、増本だったらやるんじゃないですか」

プロでの初戦は勝利を収め現在は1勝1敗1分け。いまは8月名古屋で行われる4戦目に向けてコンディションを整えている。

日田警察署で働く増本雄大さん
日田警察署で働く増本雄大さん

「大分のジムから日本チャンピオンになるのは自分」二刀流で高みを目指す

増本さんは「対戦相手に勝つために苦しい練習、苦しい減量、それを乗り越え試合で対戦相手に勝った時は何にも代えられない喜びを感じることが出来る。会長の次に大分のジムから日本チャンピオンになるのは自分だという強い気持ちを持って頑張る」と意気込んでいた。

警察官とプロボクサー。2つの夢に全力で取り組む増本さん。支えてくれるすべての人たちに感謝しながら二刀流で高みを目指す。

日田警察署で働く増本雄大さん
日田警察署で働く増本雄大さん
テレビ大分
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