東京・大田区の対象店舗で8月から、PayPay決済額の20%が戻ってくるポイント還元キャンペーンが始まった。値上げ続きの家計を支えると地域・店舗が歓迎している。
一方、練馬区は10%にとどまり、自治体間で還元率に差が生じている。

東京・大田区ではポイント20%還元キャンペーン実施

キャッシュレスで買い物をするとポイントが還元されるお得なキャンペーンは、すっかりお馴染みとなった。

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ただ、開催される地域によって還元率に差がある。

8月4日のテーマは、「ポイント還元率に地域差…ソレってどうなの?」だ。

8月も値上げの波が止まらない。牛乳やヨーグルト、チーズなどの乳製品類、冷凍食品やせんべいなど1000品目以上が値上げされた。

さらに、猛暑により野菜も高騰するなど、私たちの生活を直撃している。

そうした中、8月から東京・大田区で始まったのがこのキャンペーンだ。

取材班:
ありました。こちらの店に20%戻ってくると張り紙が2箇所にあります。

商店街のいたるところに、20%還元のポスターが貼られている。大田区の対象店舗でPayPayを利用してキャッシュレス決済すると、支払い額の20%がポイント還元されるキャンペーンだ。

還元の上限は1回あたり2000ポイントで、8月31日までの期間中、最大で5000ポイントをゲットすることができる。

大田区民:
さっきも買い物した。

大田区民:
お得だねって。1200円くらい買って250円分くらい戻ってきた。

商店街のパン屋で1160円をPayPayで支払った女性は、20%にあたる232円分のポイントが還元された。

大田区民:
本当にありがたい。

大田区民:
購買意欲が増す。また買いに来ようと思う。

大田区民:
(20%ポイント還元は)大きいですよね。今いっぱい値上がりしているので。

店舗側からも、歓迎の声が聞かれた。

書店・店主:
この土日は、比較的PayPayの比率が増えました。普段あまり来ない方に来ていただけることがあればありがたい。

ジュエリーショップ・店主:
店頭には、1000円以下のもの(アクセサリー)もある。お支払い方法PayPayだともう一個(アクセサリーを)買ってくれたりとか、うれしいと思います。

自治体と連携したポイント還元キャンペーンは、ほかの自治体でも行われている。

8月10日まで開催中の練馬区では、ポイントの還元率が10%になっている。なぜ、自治体ごとに還元率が違うのか、大田区を取材すると、このような回答があった。

大田区:
キャンペーンの対象店舗について、中小店舗を中心に据えているのも要因かと考えています。

今回のポイント還元は中小規模のキャッシュレス決済導入の推進や、地域経済の活性化を目的としていると説明した。その上で、以前行った商品券事業では5000円で6000円分の商品券が購入でき、プレミアム率が20%だったことから今回の還元率を20%にしたという。

自治体間での差に懸念も…「近隣窮乏化政策にルール化が必要」

青井実キャスター:
大田区、練馬区もありますけど、自治体によって差がありますが、どう見ますか?

SPキャスター橋下徹さん:
自治体によって行政サービスが変わるのは仕方のないことなんです。注意しなきゃいけないのは、近隣窮乏化政策といって、自分のところだけが豊かになって周りが貧しくなってしまう。子育て支援策でもあるんですけど、そうならないよう全体が上がるようにルール化しないといけないと思います。

青井キャスター:
この地域に住んでいる人以外でも、高い還元率の恩恵を受けられるんです。ポイント情報サイトを運営するポイ活の達人、株式会社ポイ探・菊地崇仁代表に聞きました。

株式会社ポイ探・菊地崇仁代表:
自治体にとって住民も大事だけど、そこでお店をやってる人も大事。消費をしてもらえれば、自治体・商店街には入ってきます。越境Pay、こういうことも可能ですね。

取材中に出会ったのは、たまたま京都から出張で来たという男性だ。

京都から出張(50代):
1200円使って240(ポイント還元)。お得ですね。僕も改めてみてびっくりしました。大概、東京は高いので、すごく考えて食べてるけど、20%戻ってくるとすごくお財布にやさしい。

大田区のお得なPayPayポイント還元は8月31日までだが、予定額に達した場合は前倒しで終了することもあるという。
(「イット!」8月4日放送より)

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