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プレスリリース配信元:株式会社エコノミクス&ストラテジー

経済学理論と実務をつなぐ

株式会社エコノミクス&ストラテジーの三浦智紀は、企業競争における価格競争に関する2本の論文(ワーキングペーパー)を公開しました。いずれも、産業組織論やゲーム理論分野に基づく知見を体系的にまとめ、実務の経営戦略に直接活用できる内容になっています。

論文1. Managerial Frameworks for Analyzing Industry Profitability
https://www.researchgate.net/publication/394225128_Managerial_Frameworks_for_Analyzing_Industry_Profitability_Enriching_Porter's_Five_Forces


論文2. Comprehensive Strategies for Mitigating Price Competition
https://www.researchgate.net/publication/394102055_Comprehensive_Strategies_for_Mitigating_Price_Competition_The_Co-opetition_Approach



論文1.は、経営戦略論の根幹をなすマイケル・ポーター教授のファイブフォース分析を、深化させる新たなフレームワークを提示するものです。ファイブフォースの中でも特に複雑な「業界内の競争」に着目し、価格競争を激化させる要因を、これまで産業組織論等のアカデミック分野で蓄積されてきた理論に基づき体系化しました。
提案するフレームワークでは、「暗黙の価格共謀の維持のされやすさ」、「消費者の商品探索行動」、「競合企業間の共依存関係」、「商品差別化効果の決定要素」などの分類のもと、産業の収益性診断に必要な約30個の論点を提示するとともに、実践的なチェックリストを提供します。実務において新規性のある論点を多く含みます。
この論文について、サーチ理論やゲーム理論等でこれまで断片的に議論されてきた価格競争の決定要因を体系化した点に、学術面での新規性があると考えています。
実務においても、ファイブフォース分析の中の「業界内の競争」分析をより精緻化し、戦略策定や投資判断等の意思決定の質を向上させる一助となりうる論文です。


論文2.は、競合企業との協調と競争を両立させる経営戦略「コーペティション」を理論的基盤として、消耗的な価格競争を回避、ないし緩和するための新たなアプローチを提示するものです。
多くの企業が直面する価格競争の問題に対し、独占禁止法で固く禁じられている「談合」という直接的な手段を避け、競争の「土俵」となる市場構造や消費者行動そのものに働きかけることで、間接的に競争圧力を抑制する戦略的選択肢を探求します。具体的には、「競合の利益構造への介入」「消費者の情報探索行動の誘導」「非価格競争を促す販売手法の導入」といった観点から約30の手法を体系的に整理し、詳説しています。これらの手法は、実務では体系的に議論されていない、新規性の高いものです。
主に産業組織論で扱われてきた収益性決定要因の議論を、企業を主体とする経営戦略論の文脈に接続し、「コーペティション」の理論や手法を深化させる点で学術的な貢献があると考えています。
実務においても、企業が競争環境を所与のものと捉えるのではなく、自ら能動的に変革していくことで、激しい価格競争から脱却するための一助になる論文です。
ただし、本論文で扱う戦略の一部は独占禁止法上の解釈が分かれるグレーゾーンに属する可能性があるため、実践にあたっては法務的な観点から慎重な検討が不可欠であることを付言します。

この2つの論文を通して、産業組織論やゲーム理論等の経済学の思考法が、実際の経営の意思決定において浸透することを目指します。

株式会社エコノミクス&ストラテジーは、この論文が扱う価格競争に関する分析や意思決定に関して、経済学の知見をもとに支援することが可能です。



会社概要

社名:株式会社エコノミクス&ストラテジー
設立:2025年2月
代表者:三浦智紀
所在地:京都府京都市下京区
メールアドレス:tomokimiura@economicsstrategy.com
会社HPhttps://economicsstrategy.com/

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