立憲民主党の野田佳彦代表と重鎮の小沢一郎衆院議員が1日、石破内閣に対する不信任決議案への対応をめぐって応酬を繰り広げた。
小沢氏は7月31日、野田氏と会談し、自らが務めた参院選の総合選挙対策本部のナンバー2にあたる本部長代行の辞職願を提出。
会談後、立憲が参院選で改選前と同じ22議席にとどまった結果を受け、「敗北だ。自分も責任の一端を担っているが、代表をはじめ執行部に大いに責任がある」と強調した。
さらに、参院選で躍進した国民民主党や参政党の次の衆院選での対応について、「全選挙区で候補者を立ててくることは、ほぼ今の状況で判断すると間違いない」との見方を示し、「全滅しかねない」と危機感を示した。
また、1日召集の臨時国会で、石破内閣不信任案を提出すべきだとの考えも示した。
こうした小沢氏の発言に対し、野田氏は1日の記者会見で、「小沢先生に反論するつもりはない」と前置きをしつつ、「対決姿勢は別に秋だってよい。総括をした上で戦う準備をして、しっかり戦って勝ちに行くことが大事だ」との考えを示した。
そして、内閣不信任案を提出した場合に衆院が解散され、総選挙になる可能性を踏まえ、「選挙をやったら全滅すると言っていて、不信任で選挙に突入するのか」と小沢氏の発言に疑問を呈した。
一方、小沢氏は1日、自らが率いるグループの会合後、記者団の取材に応じ、野田氏の発言について問われると、「もう政党ではない。選挙でなければ政権は取れない。選挙を怖がっていたら政党なんか作る必要はない」と指摘した。
さらに小沢氏は「もし本人がそう言ったとしたら根本的な政治に対する認識の差だ。選挙を怖がっていて、いつ政権を取るのか。多分国民からもそう言われる」と吐き捨てた。
与党が衆参両院で過半数を割り込み、石破首相の政権基盤が揺らぐ中、野党第一党の立憲民主党が党内の結束を維持できるか、野田代表と小沢氏の今後の関係にも注目が集まる。