障害者向けのマッチングアプリを悪用し、ぼったくりを繰り返していたグループのメンバー7人が逮捕されました。
逮捕された容疑者の中には当初、息子にやめるようにさとしていたメンバーの母親も含まれていました。
東京・新宿区の住宅街でうつむきながら警視庁の捜査員に連行される永井麗央容疑者(21)。
そして、東京駅から出てきたのは母親の永井博美容疑者(49)です。
親子は障害者向けのマッチングアプリなどを悪用してぼったくりを行うグループのメンバーで29日、この2人を含む男女7人が逮捕されました。
2025年5月、息子の麗央容疑者と母親の博美容疑者ら4人はマッチングアプリで知り合った30代の男性に対し、ぼったくり行為をするなどして470万円支払わせた疑いが持たれています。
警視庁によると、息子の麗央容疑者はぼったくり行為をしていると母親に説明していました。
「捕まるからやめなさい!」と、最初は注意していました。
しかし、麗央容疑者は母親に対し「やってみたら?」と、あろうことか障害者支援団体の職員の母親にぼったくり行為を勧めたのです。
最初は止めていた博美容疑者は“楽に稼げる”と思い犯行に手を染めてしまったというのです。
その後、博美容疑者はマッチングアプリで男性との食事の約束を取り付ける役割を担うようになり、これまでに90人を勧誘したとみられます。
永井博美容疑者:
夫と自分の稼ぎでは生活が苦しかった。生活の足しにするためにやった。
親子と同じぼったくりグループである葛西寛人容疑者(24)ら3人は、視覚障害のある男性に対するぼったくり行為で逮捕されました。
このグループは「VS視覚障害者」という名前のチャット名でやり取りしていて、チャット内では被害者の特徴などが共有されていたといいます。
FNNは葛西容疑者らにだまされ、68万円のぼったくり被害に遭ったという視覚障害がある男性に話を聞くことができました。
ぼったくり被害に遭った視覚障害がある男性:
障害者がいるアプリを使い狙っている。極めて悪質だと思う。
このグループではこれまでに、57回ものぼったくり行為を繰り返しその被害額は約8500万円に上っています。