入院患者が死亡したことをめぐり、やり直しの裁判で無罪が確定した女性が、検察の捜査の責任を認めなかった民事判決を不服として控訴しました。
入院患者を殺害したとして12年間服役したものの、やり直しの裁判で無罪が確定した西山美香さん(45)が捜査機関の責任を追及した裁判で、大津地方裁判所は警察の捜査の違法性を認め滋賀県に賠償を命じました。
ただ、判決では「警察に捜査資料をすべて送らせるよう監督する義務があったとはいえない」などと、検察の捜査の違法性は認められておらず、西山さんは31日、これを不服として控訴しました。
一方、滋賀県警は「西山さんに多大な心労・苦労をかけた。判決を重く受け止める」などとして、控訴を断念する意向を示しています。