北アルプス餓鬼岳で7月30日、埼玉県比企郡の65歳男性が滑落し、けがをしました。男性は、別の登山者の救助活動中の救助隊員らに発見され、病院に搬送されました。頸椎骨折で重傷とみられます。

北アルプス餓鬼岳の登山道(標高約1400メートル)で滑落し、けがをしたのは埼玉県比企郡の65歳男性です。

警察によりますと、男性は30日、餓鬼岳を下山中、滑落しけがをしていたところ、別の登山者の救助のため活動していた大町警察署山岳遭難救助隊員らに発見されました。

男性は「首が痛い」などと訴え、山岳遭難救助隊員らと下山し、午後8時過ぎに救助され、長野県大町市内の病院に搬送されました。

男性は頸椎骨折で重傷とみられます。

長野県内の山岳では遭難が相次いでいます。長野県警によりますと、遭難の多くは、下山時に集中しています。特に暑い今の時期は、登山者が気温や高度差で体力を消耗し、疲労とともに注意力も散漫となって整備された登山道でも、浮石やガレ場などちょっとした不注意でバランスを崩して転倒することがあります。もうすぐゴールと油断しがちなタイミングこそ、最大のリスクが潜んでいるため、最後まで気を抜かずに登山するよう呼びかけています。

長野県内は夏本番の厳しい暑さとなっていて、標高の高い山域でも疲労や熱中症などにより動けなくなることがあります。

県警は「自分の技量に見合ったルート選びをする」「余裕ある登山計画を立てる」「こまめに休憩を取り、意識して水分・エネルギーを補給する」「下山するまで体力や集中力を切らさない」など注意を呼びかけています。

長野放送
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