西日本豪雨で甚大な被害があった瀬野川流域で
30日、周辺の住民を対象とした防災計画の意見交換会が初めて行われました。

【住民】
「西日本豪雨がありました。その時に(土砂が川底に)たまったくらいになっているという危機感をみんな持っとる」

危機感を露わにした住民。
広島市安芸区の瀬野川流域は7年前の西日本豪雨で広範囲にわたる浸水が起き、大きな被害が出ました。

【国交省 広島西部山系砂防事務所 柴田 俊 調査課長】
「川であったり砂防であったり山、様々な観点から考えていかないといけませんので国と県と市と協力して事業を実施していく」

30日、国土交通省や広島県庁の砂防課が公民館で開いたのは、瀬野川の中流・下流域周辺に住む住民を対象とした意見交換会です。

【国交省 広島西部山系砂防事務所 柴田 俊 調査課長】
「土砂洪水氾濫が頻発化、激甚化していることを踏まえて瀬野川流域で新たに土砂洪水氾濫対策の実施を現在検討しています」

「土砂・洪水氾濫」とは土が川底に溜まって川の水位が上昇し、水があふれる現象で、中流から下流の川の流れが緩やかな場所で起こりやすいとされています。

これまで、上流域での河川管理や土砂対策は集中的に行われてきたものの、中流から下流にかけての住宅が多い地域の対策は不十分でした。

【住民】
「探すといくらでもある。山のほうでも、ずれる感じの土地なので、堰堤はただこうして止めているだけであって超える可能性もあるので」

県の山間部は、崩れやすい土が多い特徴があり、さらに、瀬野川流域は開発が進み山際まで住宅があることから大雨など災害時の対策が急がれます。

【国交省 広島西部山系砂防事務所 柴田 俊 調査課長】
「(西日本豪雨)災害から7年経っているので、今後の事前防災といった観点から土砂・洪水氾濫の検討を実施している」

瀬野川の上流だけでなく中流・下流域でも地域に寄り添った防災のあり方が問われています。

テレビ新広島
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