警察庁は、2025年版の警察白書を公表し、国外に逃亡した被疑者の数が去年835人にのぼり、過去10年で最多となったことがわかりました。
警察庁が公表した2025年版の警察白書によりますと、日本で犯罪を犯すなどし国外に逃亡した被疑者は、去年835人(2024年12月末時点)で、そのうち外国人は7割以上を占め、640人にのぼりいずれも、過去10年で最多となったことがわかりました。また、2024年に国外で検挙された被疑者は121人で、そのうち31人が外国人だったということです。このほかに、去年31人が日本から出国直前に検挙されたということです。
警察庁は「外国捜査機関の協力も得ながら、犯罪者の『逃げ得』を許さないための取り組みを進めていく」としています。
このほか、SNSを悪用した犯罪が深刻化するなか、SNSをきっかけに性犯罪などの被害に遭う小学生は増加傾向にあり、被害に遭った小学生は去年136人にのぼりました。
こうした中、警察庁は、子どもへの事情聴取の仕方を警察官が訓練する際に、AIを活用した訓練ツールを8月から全国で運用する方針を明らかにしました。
子どもから事情を聴く場合は、心情などに特別な配慮が必要で、現状、警察官同士のロールプレイング方式で訓練が行われていますが、より実務に近い訓練を行うために、新たに導入される訓練では、子どものアバターと警察官が対話をするということです。