6月、鹿児島県の奄美大島の宇検村沖の海中で、集団で泳ぐクジラの群れが立ったまま寝るという珍しい光景が撮影されました。

集団で泳ぐクジラ。

体長が10メートル以上あるマッコウクジラです。

6月、宇検村の沖合約15キロの海域で、奄美海洋生物研究会会長の興克樹さんが撮影しました。

はじめは数頭の群れでしたが、次々に他のマッコウクジラが集まり、最終的には約20頭の群れに。

その中心部では、頭を上にしたまま眠る「立ち寝」状態のマッコウクジラの姿も確認されました。

マッコウクジラの睡眠時間は1日のうち7%と言われているそうで、5年前からこの海域でマッコウクジラの調査を続けている興さんも初めて見る光景だと言います。

マッコウクジラの立ち寝を撮影・興克樹さん
「論文とか図鑑とかでしか見たことがなかったので、まさか奄美の海でこういう姿が見られるというのは夢のような感じだった。本当に立って眠っているんだって」

興さんによると、この海域では年間を通じてマッコウクジラが確認されていて、エサとなるイカも多く、天敵がいないことなどから、マッコウクジラが安心して過ごせるのではと推測しています。

マッコウクジラの立ち寝を撮影・興克樹さん
「群れになること自体が、コミュニケーション、社会行動の一環と思われているので、その中で安心して眠っているのでは、とも考えている」

鹿児島テレビ
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