酒田市の有形民族文化財で、かつて酒田山王祭の山車としてまつりを彩った「亀笠鉾」が移設されることになり解体作業が行われた。
「酒田山王祭祭礼用亀笠鉾」は、江戸時代に酒田の豪商・本間光丘がまつりを盛り上げようと京都の人形師に作らせた山車。
「亀笠鉾」のモチーフは亀で、甲羅には米俵や打ち出の小づちなどめでたい品が飾られている。
2009年の酒田まつりでも渡御行列に加わり、まつりの象徴として市民に愛されてきた。
これまでは山居倉庫内にある観光物産館で展示されてきたが、観光物産会館が2025年春に別の場所に移転したことを受け、「亀笠鉾」も市の文化資料館光丘文庫に移設される。
22日、文化財の修復を手がける職人たちが部品を一つひとつ丁寧に取り外し、移設のための解体作業を行った。
(酒田市企画部文化政策課・川島崇史文化財主幹)
「多くの人の目に触れることで、酒田にこういう物があったすごい都市だという郷土愛を育む展示になればいい」
解体された「亀笠鉾」は24日に光丘文庫で組み立てられ、再び市民にお披露目される。