宮城県富谷市は7月22日、新たな総合病院の誘致をめぐり、公募に申請のあった2つの事業者のうち、1つの事業者が辞退したことを明らかにしました。

富谷市 若生裕俊市長
「1事業者については最終的には辞退という結果になった。大変そのことについては残念に思っている」

県が主導した仙台医療圏の病院再編構想で、青葉区の東北労災病院が富谷市に移転する予定でした。しかし、この計画が頓挫したため、市は、別の総合病院誘致に向けた公募を行っています。

公募にあたっては、労災病院移転のために取得した土地を、無償で貸し出すことにしていて、24時間の救急医療体制を整備することなどを条件にしています。

市によりますと、2つの事業者から申請がありましたが、応募書類の提出期限である22日までに、1つの事業者から書類の提出があり、もう一方からは、辞退届の提出があったということです。

辞退の理由については、「法人としての総合的な経営判断の結果」だとしています。

また、関係者への取材で、申請していた2つの事業者のうちの1つが、「東北医科薬科大学若林病院」であることが分かっていますが、市は書類を提出した事業者も、辞退した事業者も明らかにしていません。

若生市長は辞退について残念だと述べた一方、書類を提出した事業者の提案については、「意欲的な内容だった」と評価しました。

富谷市 若生裕俊市長
「新しい病院を単に誘致するだけではなくて、地域医療連携のプラットフォームを構築したいとも、今回確認させていただいた。新たな地方の医療体制のモデル作り実現に向けていけるのではと大きな期待感を持った」

市は今後、有識者でつくる選定委員会で審査を進め、8月20日にも新たな病院の事業者を決定、公表する方針です。

仙台放送
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