残り1年を切った、2026年北中米ワールドカップ。
日本代表キャプテン・遠藤航が会場スピーチで、あらためて目標を「W杯優勝」と宣言した。
ヨーロッパ各国のクラブで日々、トップ・オブ・トップと戦い続ける選手たちがリアルな目標として掲げた「世界の頂点」。歴代最強とうたわれるメンバーたちは、本大会までの残された期間で、さらなるレベルアップを目指している。
そんな中、多くの新戦力が台頭し、ワールドカップ出場へとつなげてきた舞台、東アジアE-1選手権が開催された。2大会連続3度目の優勝を果たした日本代表。
4年ぶりの代表復帰となったが、初戦の香港戦で豪快なミドルシュートを決めた稲垣祥や代表デビュー戦で4得点を挙げた香港戦を含め、3戦5発で大会得点王&MVPを飾ったジャーメイン良など存在感を発揮した。試合後の会見で森保監督がこう語った。
日本代表・森保一監督:
日本代表として、日本の誇りを持ってこの大会に臨んだ。選手たちがその思いをプレーで示してくれたことで、勝利と優勝につながった。
即席チームながら、メンバー26人全員を起用してタイトルに導いた森保監督に、小野伸二さんが直撃取材!本気で、ワールドカップ優勝を目指す上で、求める“LAST PIECE”とは?
“日本代表の底上げ”と“日の丸を背負う覚悟”を問う場としてE-1に込められた思い

今回招集した26名は、すべてJリーグ所属の選手たち。12人の初招集組に加え、5度目のワールドカップを目指す38歳のベテラン長友佑都に、最終予選の最年少出場記録を更新した18歳の佐藤龍之介など、個性豊かな選手たちがそろっている。
小野伸二さん:
このE-1というものは、ワールドカップに向けてどういう位置付けなんですか?
日本代表・森保一監督:
このE-1で見させてもらった選手が、ワールドカップ本大会の戦力として考えられるように、1年間成長をしてもらえるように、経験を積んでもらえればなと思っている。
世界の強豪国にも引けを取らないタレント軍団となった日本代表。
小野伸二さん:
選考した基準、選手を選んだ思いとはなんですか?
日本代表・森保一監督:
個の存在感、武器を持ってるかっていうところで選ばせてもらいました。自分はドリブルで突破できるとか、シュート決められるとか、ディフェンスで止められるとか、高さで勝っていけるとか、特別な能力、武器を持ってるという選手を中心に選びました。

日本代表の攻撃に足りないもの“ミドルシュート”
だが、そんな最強メンバーをもっていても、足りないものがあると小野さんが言う。
最終予選で僕の中で感じたことが、すごく引かれた相手。
小野伸二さん:
あれだけ素晴らしい日本代表の選手が集まっていても崩せない、崩し切れないという課題が見えたと思うんですが。そうなったときに、やはりミドルシュートすごく少なかったように思うんですが…
今回の最終予選、過去最多の30ゴールを挙げた日本だが、実はペナルティーエリアの外から奪ったゴールはゼロ。ワールドカップの常連国でもあるサウジアラビアやオーストラリアが守備を固めてくる中で勝ちきれなかった試合があった。
そんな課題を克服するために、重要となるのが「ミドルシュート」。
小野伸二さん:
今回のFIFA Club World Cup見てても、ペナルティー外からのゴールというのがやはりよく目立っていると思うんですよね。ああいうことをすることで、敵が前に出てきて、またスペースが生まれるとか、そういうものにもつながってくるんじゃないかなと思うんですけれども。
日本代表・森保一監督:
おっしゃるとおりです。このE-1の選考の中でも、直近の試合で町田の2人が、相馬勇紀であったり、西村はミドルシュート決めてますけど、日本の得点力をさらに引き上げるために、ミドルシュートをより多く打つ、打てる選手を起用していくということを考えていかなければいけないかなと思いますね。

E-1選手権で選手たちに求めたものは“自身の存在価値”
森保ジャパンの「ラストピース」となるために。
指揮官がE-1選手権で選手たちに求めたものとは…
日本代表・森保一監督:
ワールドカップの選手として選ぶことになる部分では、もう完全に別次元の結果を出すということ。
前回のE-1選手権でも3試合で3ゴールを奪い、大会得点王を分け合った相馬勇紀と町野修斗がカタールワールドカップへの切符を獲得。それ以前の大会でもゴールといった目に見える数字で自身の存在価値を示し、夢舞台への道を切り開いた。
日本代表・森保一監督:
どの選手もどのポジションもデータが出てきますので、得点であったり、走行距離であったり、スプリント回数であったり、得点を止めるセーブ率であったり、そういうデータ的にわかりやすい結果を出してもらうっていうこと。
こうしてE-1で無傷の3連勝をした森保ジャパン。W杯で最高の景色を見るため、森保ジャパンをさらに彩る「HERO」候補はいったい誰なのか?
『すぽると!』毎週(土)24時35分~毎週(日)23時45分~フジテレビ系列で放送中