学歴詐称が問題となっている伊東市の田久保眞紀 市長は7月16日朝、自身のSNSを更新し「しっかりと前を見据えて歩んで参ります」などと記した一方、市役所には終日登庁しませんでした。百条委員会が請求した“卒業証書”の提出期限まで48時間を切っていますが、現在までに市長がどのように対応するのかは明らかにされていません。

伊東市の田久保眞紀 市長をめぐっては市の広報誌などに「東洋大学法学部卒業」と記載する一方、実際には除籍だったことが判明したことから、市議会では7月7日、市長に対する辞職勧告決議案を全会一致で可決すると共に、市長の学歴など事務手続きについて調査するため強い調査権限を有する百条委員会の設置を決めました。

7月11日に開かれた1回目の百条委員会では市の企画部長と秘書広報課長に出頭を求め、証人尋問の中で秘書広報課長が広報誌を作成するにあたって田久保市長から“卒業証書”を見せられたと証言したことから、委員会として“卒業証書”とされるものを記録として同月18日午後4時までに提出するよう求めています。

一方、田久保市長や代理人弁護士は7月7日に開いた会見で、2週間以内に“卒業証書”を在籍期間証明書や上申書などとあわせて検察へ提出する考えを示していて、地方自治法では百条委員会による記録提出の請求に対し、正当な理由なく拒んだ時には6カ月以下の拘禁刑または10万円以下の罰金を科されるなど刑事罰が規定されているものの、市長がどのように対応するのかはこれまでに明らかにしていません。

こうした中、田久保市長は7月16日午前9時半頃に自身のSNSを更新し、「このような状況下にもかかわらず日々、激励のメッセージを沢山いただき本当にありがとうございます」とした上で、「みなさんの熱い想いが、今の私を支えるすべてです。顔を上げて、しっかりと前を見据えて歩んで参ります」と記載しましたが、同日は終日市役所に登庁することはありませんでした。

伊東市によりますと、市の職員が電話したものの田久保市長は出ず、その後、夕方になって登庁しない旨の連絡があったということです。

田久保市長は辞職した後、出直し選挙に立候補する考えを明かしています。

テレビ静岡
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