「日焼けの濃さを競う」昭和の海水浴文化 愛媛の砂浜に刻まれた時代の変遷
夏のレジャーといえば海水浴。
松山市の梅津寺や北条、今治市の唐子浜など、県内各地の海水浴場は時代とともに変化しながらも、夏の思い出を作り続けている。

太陽の季節を彩る松山の海辺
松山市の梅津寺や北条、今治市の唐子浜など、県内各地の海水浴場は時代とともに変化しながらも、夏の思い出を作り続けている。
梅津寺海水浴場は、昭和から現在に至るまで夏のレジャースポットとして多くの人で賑わってきた。
白砂の浜辺には家族連れや若者たちが訪れ、思い思いの時間を過ごす。水着姿の人々が波間で戯れる光景は、時代を超えて夏の風物詩となっている。

日焼けの濃さを競うイベント
昭和の時代、子どもたちの間で特に人気を集めていたのが「日焼けの濃さを競うイベント」。
夏休み期間中、泳ぎの特訓を重ねた子どもたちは、太陽の下で遊びながら自然と肌を焼き、互いの日焼け具合を競い合った。
甲乙つけがたい黒さで審査員を驚かせる姿は、まさに夏の風物詩だった。

こちらの海水浴場では海への感謝を込めて
こちら北条の海水浴場では、ダイバーたちが日頃の海への感謝の気持ちを込め、海中と砂浜で大掃除を行った。
ダイビングの練習を兼ねて実施された大掃除では、約2時間で小型トラック1台分の空き缶や瓶が集められ、海水浴客を驚かせていた。

若者たちが考えたユニークなイベント
今治市の唐子浜海水浴場で行われたのは、地域活性化を図ろうと若者たちが考えたユニークなイベント。
関取姿のゴールキーパーが、サッカーボールをブロックする「どすこい・キーパー」や、お遍路姿のランナーが砂浜や波打ち際を走る「お遍路レース」など、趣向を凝らした競技で盛り上がった。
参加者は汗だくになりながら夏の1日を楽しんでいた。

時代とともに変わる海水浴の楽しみ方
昭和から平成へと時代が移り変わる中で、海水浴の楽しみ方も変化してきた。かつての「日焼け」を誇る文化から、環境保全の意識、さらには地域の特色を活かしたイベントの創出へと広がりを見せている。
しかし変わらないのは、青い海と白い砂浜が人々に与える解放感と喜びだ。家族の思い出、友人との語らい、地域の絆を深める場として、愛媛の海辺は今も昔も多くの笑顔であふれている。
これからも愛媛の海水浴場は、時代とともに形を変えながらも、訪れる人々に夏の思い出を届け続けるだろう。
潮風と波音が織りなす夏の物語は、これからも続いていく。
