宮城県名取市にある県立精神医療センターの建て替えをめぐり、県は5カ所の候補地について、概算の事業費などを公表しました。
県は7月10日に開かれた審議会で、名取市内での建て替えが決まっている県立精神医療センターについて、候補地5カ所を比較した検討結果を公表しました。
それによりますと、概算事業費が最も高額となるのは現地建て替えで、152億円あまりでした。
一方、開院予定が最も早くなるのは、2030年度に移転する県立がんセンターを利活用する案で、この場合、2032年1月にも新たな病院が開院できる見通しだとしています。
出席した委員からは県が示した検討結果に対し、多くの疑問の声があがり、10日は具体的な議論には至りませんでした。
審議会委員 公益社団法人宮城県医師会 高階憲之常任理事
「建物の耐用年数について違う数字・基準を同列に並べられても分からない」
審議会委員 草場裕之弁護士
「私たちの了解なしに、候補地が決まりましたというようなことがないと約束をしていただきたい」
県は今年度中にも、建て替え場所や病院機能に関する方針をまとめたいとしています。