記録的な大雨で、出雲市大社町の県道が崩落してから丸1年。
日御碕地区の海水浴場で9日、海開きが行われました。
2年ぶりに迎える書き入れ時の夏、観光関係者はにぎわい回復に期待を寄せています
出雲市大社町日御碕地区のおわし浜海水浴場、9日に海開きを迎えました。
近くの民宿経営者などがシーズン中の安全と客足の回復を祈願しました。
櫃田優果記者:
この海水浴場ではちょうど1年前の7月9日、海開きが行われましたが、海水浴客がにぎわうことはありませんでした。
1年前の7月9日、島根県東部は梅雨前線による大雨に見舞われ、出雲市では7月としては観測史上最大の24時間雨量211.5ミリを記録。
出雲市中心部とを結ぶ県道が崩落し、ここ日御碕地区は一時孤立状態となりました。
民宿たかはし・高橋英明さん:
年間売り上げの4割くらいが、この時期に集中しますので、やっぱり痛手じゃないでしょうか。
お食事処柿谷・高木信治さん:
これからお盆の間、この1週間はものすごく忙しかったはずですよ。
仮設う回路の開通まで約2か月かかり、本来であれば1年で最も忙しい、書き入れ時ともいえる夏のシーズン中、観光客の姿はなく、多くの店が休業を余儀なくされるなど、この地域の観光業は大きな打撃を受けました。
2024年12月、大型バスも通行できる仮設う回路が整備され、車の通行規制も解除されましたが、出雲市によると2024年1年間に日御碕地区を訪れた観光客は約86万人に留まり、観光業の回復はまだ道半ばです。
こうした中で迎えた海開き。異例の早さの梅雨明けにも後押しされ、観光関係者は客足回復に期待を寄せます。
石富商店・石富一男さん:
大型バスもだいぶ入ってくるみたいですし、どんどんお客さんに来てほしいです。去年の分を取り戻したいです。
海鮮民宿ことぶき荘・中出嘉光さん:
今度の19日くらいからにぎやかになるんじゃないか。やれるところはやりたい。期待してますね。
民宿ちどり荘・阿部博子さん:
去年みたいなことはないと思うので(去年は)収入ゼロでしたから。7、8月はね。
取り返せたら最高ですけどね。
ただ梅雨明けのあと続く、こちらも異例の猛暑…不安の声も聞かれました。
海鮮民宿ことぶき荘・中出嘉光さん:
暑すぎず、寒すぎず、ちょうどいいのがいいですね。あんまり暑いと(お客さんが)来られないんですよ。
猛暑の影響で客足が遠のくことを心配します。
大雨に猛暑…極端な天候に見舞われないよう、本格的な書き入れ時を前に観光関係者は期待と不安を胸に願っています。