参議院選挙について詳しく報じる「もっと投票の前に」。
9日は、共産党の選挙戦についてお伝えします。
共産党史上初の女性党首となった田村智子委員長は、物価高騰から暮らしを守るとして「消費税の5%への引き下げと将来の廃止」を前面に訴え、議席の維持に懸命です。
田村委員長:
自民党、公明党を少数に追い込む。変えたいんです、変えたい。消費税5%への減税求めています。
また賃上げ政策では、最低賃金を全国で一律時給1500円にすみやかに引き上げ、1700円を目指すとしました。
そして外交では、“アメリカの言いなり政治”を改めると強調し、トランプ関税の全面撤回を求めるほか、沖縄の基地建設中止などを訴えています。
さらに、保守系の政党が主張を強めている外国人政策をめぐっても「外国人への差別をあおるような排外主義の台頭を許さない」と訴え、対決姿勢です。
一方で、課題は党勢の維持です。
近年では支持者の高齢化などで命綱ともいえる比例票の減少が続いています。
そこで、自民党の裏金事件の発覚のきっかけとなった党の機関誌「しんぶん赤旗」の功績などをアピールしていますが、起爆剤とはなっていません。
新興野党が乱立する中で、老舗の共産党が存在感を示せるか正念場の戦いです。