2023年の大阪府議会選挙で、実際にはなかった事務員への支払いを収支報告書に記載し、修正した西田薫衆議院議員について、記者会見などで「記載してしまったのは当時の出納責任者が一任したボランティアのミスだった」と説明したことは、「事実ではなく名誉棄損に当たる」として、当時の出納責任者だった男性(82)が警察に刑事告訴しました。
■「実態ない支払い」収支報告書に記載「当時の出納責任者が一任ボランティアのミス」
西田議員は2023年に出馬した大阪府議会議員選挙で、男女9人が選挙カーの運動員や事務所の事務員として従事したとして、79万円を支払ったと収支報告書に記載して、選挙管理委員会に提出していました。
西田議員は「実際にはその収支はなかった」と先月、収支報告書を訂正していました。
また記者会見を開いて謝罪し、「当時の出納責任者が一任したボランティアのミスだった」と釈明していました。
■当時の出納責任者「ボランティア一任の事実ない 虚偽説明で名誉棄損」と刑事告訴
告訴状によると、当時の出納責任者だった男性(82)が、ボランティアに記載を一任した事実はない上に、収支報告書の出納責任者の欄には、自身が知らない間に署名と捺印がされていたということです。
男性は西田議員が虚偽の説明をし、名誉棄損の疑いがあるとしてきょう=9日、警察に刑事告訴しました。
【当時の出納責任者だった男性】「以前、出納責任者だった方が亡くなられて今回初めて出納責任者になった。収支報告書の存在すら知らされてないし、勝手にやられたこと」
■西田議員 取材に「出納責任者に責任あるとの趣旨の発言はしておらず 名誉を棄損するものではありません」
関西テレビの取材に対し、西田議員は「告訴事実の正確な内容は承知しておりませんが、記者会見では、ボランティアの方が間違って記載をされた経緯については説明しましたが、出納責任者の方に責任があるとの趣旨の発言はしておらず、その方の名誉を棄損するものではありません。今後、捜査がなされることになりましたら、誠実に対応してまいります」とコメントしています。