梅雨やゲリラ雷雨など、不安定な天気が続くこの時期。気温や気圧の急激な変化で、体の不調を感じる方も多いのではないだろうか。
症状の出方・感じ方は人それぞれあるかと思うが、実はこの時期、意外にも注意が必要なのが、お口のトラブル「歯周病」だ。
天気急変で「歯周病」が悪化!?
「歯周病」は、細菌の感染によって歯の周りの歯ぐきや歯を支える骨などが溶けてしまう病気で、40歳以上の約80%がかかっていると言われている。
この「歯周病」が、気温や気圧の急変で悪化する可能性があるという研究データがある。

岡山大学の研究チームが、慢性歯周炎の患者、延べ2万人を対象に行った調査によると、短時間で急激に気温が上がったり、気圧が低くなったりすると、気象変化があった日の1~3日後に歯周病が悪化しやすかったという。
メカニズムは不明だが、気圧や気温の変化がホルモン分泌や循環器系に影響し、慢性歯周炎の悪化に関与した可能性が考えられるという。
今の時期は、梅雨前線など前線の通過や、ゲリラ雷雨、今後は台風などによって、急激な気温や気圧の変化が起こりやすいため、注意が必要だ。
“注意が必要”な地域はどこ?
急激な気温・気圧の変化はどこでも起こりうる現象で、その意味では全国等しく要注意ではあるのだが、気温については平年のデータがあるので、7月に気温の変化の振れ幅が大きい… つまり寒暖差が大きい地域はどこか、日本気象協会の協力で47都道府県の県庁所在地(もしくはその最寄りの地点)で調べてみた。
これがこのまま、歯に影響を与える順番というわけではないが、参考までに結果をお伝えしておく。

(1)山梨・甲府市:9.3℃
(2)長野市:9.2℃
(3)山形市:9.1℃
(4)奈良市:8.7℃
(5)山口市:8.6℃
(6)群馬・前橋市:8.5℃
(7)岡山市:8.4℃
(7)京都市:8.4℃
(7)鳥取市:8.4℃
寒暖差が大きい地域に限らないのだが、この時期は特に、歯に不調を感じている方は早めの対策をオススメしたい。
【執筆:棚橋元信ディレクター】