アメリカのトランプ大統領は、イランが攻撃に備えて400kgの濃縮ウランを核施設から移動させたとの見方を否定しました。
トランプ大統領:
彼らは何も動かさなかったと思う。第一に危険だし、大変重いので困難だ。さらに彼らは我々の攻撃の瞬間まで察知していなかった。
トランプ大統領は、29日に放送されたFOXニュースのインタビューで、アメリカの攻撃でイランの核施設は「過去に見たことがないほど完全に破壊された」と改めて強調しました。
その上で、イランが攻撃に備え、前もって400kgの濃縮ウランを核施設から移動させたとの見方について否定し、「爆弾はまるで『バター』を貫通するようだった」と述べました。
一方、IAEA(国際原子力機関)のグロッシ事務局長は、29日に放送されたCBSテレビのインタビューで、イランの核施設について「深刻な損傷を受けたのは確かだが、完全に破壊されたわけではない」との認識を示しました。
グロッシ氏は、イランが備蓄していた濃縮ウランについて「一部が移動された可能性もある」と述べた上で、濃縮活動についても数カ月以内、あるいはそれより早く再開できる可能性があるとしています。