日本人の約2人に1人がなるという「がん」。がんについて教える人材を育成しようと、教師を目指す大学生に高知県内で初めて講義が行われました。
27日、高知大学教育学部の学生約70人に、小林道也副学長が「がん教育の意義」や「授業の例」を講義しました。小林副学長は、高知大学医学部付属病院でがん治療に携わってきた経験をもとに、小学校から高校まで100近い学校で出前授業を行ってきました。
2020年度以降、小学校~高校の授業で行われている「がん教育」。がんに対する正しい知識と、患者やその家族への理解を深めることを通して「いのちの大切さ」を学ぶもので、教育学部の学生たちは将来、子どもたちに教えることになります。
小林副学長は、がんは早期発見で治療すれば治る可能性が高くお金もかかりにくいこと、早期発見のためには検診が有効だと説明。また、タバコやお酒などががんの原因となる可能性もあるとして、生活習慣に気を付けることが予防に役立つことなどを紹介し、学生たちは真剣な表情で聞いていました。
教育学部2年生:
「小さいころからがんについて興味を持っていたら、がん予防にもつながると思う。家庭内でコミュニケーションが取れるっていってたので、お母さんに『がん検診受けた?』とかそういうのも温かいお話やなと思った。自分が教員になったら、児童にも(がん教育を)受けさせてあげたいなと思いました」
高知大学 小林道也 副学長:
「がんってどんなものかわかってもらいたいし、それを伝えてもらいたい。友達でも、お父さん、お母さんががんになってる方もおられるかもしれない。そういう方たちの心に大切に向き合ってくれる若者が育ってくれればと思います」
高知大学では、同じ講義を秋にも実施することにしています。