NATO(北大西洋条約機構)の首脳会議は25日、加盟国が防衛関連費をGDP(国内総生産)比の5%に引き上げることなどで合意して閉幕しました。
オランダ・ハーグでルッテ事務総長のもとで初めて開かれた首脳会議は、トランプ大統領への気づかいばかりが目立つ内容となりました。
NATO・ルッテ事務総長:
トランプ大統領、親愛なるドナルド、あなたはこの変化を可能にした。
首脳会議では、2035年までに加盟国の防衛関連費の対GDP比を現行の2%から5%に引き上げる首脳宣言を採択しましたが、これはもともとアメリカのトランプ大統領が要求したものでした。
また、会議の数を減らし、会議の所要時間を減らしたのもトランプ氏を意識したものとみられます。
さらにロシアを刺激したくないトランプ氏への配慮から、ウクライナ問題を協議する全体会議は開催が見送られました。
採択された首脳宣言は、2024年は「ウクライナ」が60回近く登場しましたが、2025年はわずかに2回で、宣言そのものも2024年の約40ページから2ページに減るなど、文字通り「重み」のないものとなりました。