27日(金)11時、九州南部・北部、中国、四国、近畿地方で一斉に梅雨明けが発表された。
九州北部と四国(それぞれ19日間)、中国(18日間)では、観測史上最短となった。
2025年の梅雨は晴れる日が多く、雨は降る時にまとまって降る「メリハリ型」。
“梅雨っぽくない日”が多いうえ、期間も記録的に短い。
梅雨の間、平年と比べてどれぐらい雨が降ったのか気になり調べてみると、異例の“少なさ”となっていた。
平年比「35%」!?
27日(金)の発表で西日本はすべて梅雨明け。
地方ごとに以下の都市で、それぞれ「今年の梅雨入りから梅雨明けまでの合計降水量」を出し、その場所の「平年の梅雨期間の降水量」と比べて、何パーセントの雨量だったか計算した。
【沖縄】那覇:47%
【奄美】名瀬:35%
【九州南部】鹿児島:100%
【九州北部】福岡:78%
【四国】高知:80%
【中国】広島:46%
【近畿】大阪:81%
(※今年の梅雨入りと梅雨明けは秋に最終確定するため、現時点での期間で算出)
鹿児島で平年並みの雨があったほかは、軒並み平年以下。
特に奄美地方の名瀬では、わずか35%の降水量という結果だった。
東京はもし今明けたら「25%」
関東は6月10日に梅雨入りして以来まだ明けていないが、同様に、平年の梅雨と比べてこれまでにどれぐらいの雨が降ったか調べてみた。

【関東】梅雨入り6月10日~26日現在
東京都(東京):25%
神奈川県(横浜):24%
千葉県(千葉):23%
埼玉県(さいたま):44%
群馬県(前橋):40%
栃木県(宇都宮):45%
茨城県(水戸):51%
東京・横浜・千葉は、まだ平年の25%程度の降水量。
さいたまや関東北部はそれよりは降っているが、約40~50%だ。
関東甲信地方で、梅雨の降水量の平年比が歴代最も小さかったのが50%(1990年、地域平均)なので、仮の話になるが、もし今梅雨が明けたら、歴史的な少雨として記録されるレベルだ。
梅雨明けは「7月上旬」か
日本気象協会が26日(木)に発表した最新の予想では、まだ梅雨明けしていない東日本の各地方も、平年よりかなり早く7月上旬に明けていく予想だ。

梅雨の短さもあって、期間中としての降水量は記録的な“少雨”になる可能性があるが、「メリハリ型」の梅雨に心配されるのは激しいゲリラ雷雨。
引き続き、突然の豪雨に警戒してほしい。
【執筆:川原浩揮】