梅雨の時期、道路は滑りやすく、視界も悪化。事故や水没など、車にまつわるトラブルが多発する季節でもある。なかでも「まさかのトラブル」がこの時期に急増する。なんとエンジンルームにいたのは…。
雨を避けたネコがエンジンルームに
梅雨時期の6月。不安そうな声で鳴く子ネコ。救出された場所は、車のエンジンルーム。

実はこの時期、ネコがエンジンルームに入り込んでしまう「ネコトラブル」が急増するという。「ネコといえば、寒い時期にエンジンルームに入り込むイメージがあるかもしれませんが、実は、ネコは雨の時期が苦手なため、雨を避けようとエンジンルームに避難してしまうんです」と話すのはJAF(日本自動車連盟)の緒方将さん。

JAFによると冬場の1月の「ネコトラブル」の依頼は、全国で30件であったのに対し、梅雨時期の6月は、なんと711件と20倍以上になったという。

雨風が凌げる「格好の避難場所」としてネコに人気のエンジンルーム。しかし、トラブルが集中する理由はそれだけではない。6月は、春に生まれた子ネコたちが活発に動き始める時期。好奇心旺盛な子ネコが、小さな体でスルリとエンジンルームに潜り込んでしまうのだという。

必要な対策は“ネコチェック”
JAFの緒方さんによると、エンジンルームの下回りに狭いスペースがあり、そこからスッと入り込むという。

複雑に部品が入り組むエンジンルーム。一見、どこにも寛げる場所はなさそうだが「いろんなところにネコが留まったり、こんなところでリラックスしていたりとか、はたまた、ちょっとしたスペースにも入り込んじゃったりするわけですよ」と緒方さんは苦笑する。

暗くて狭い空間は、ネコにとっては寧ろ、心地よい「隠れ家」なのかもしれない。しかし、内部に侵入してしまうと、ネコに危険が及ぶだけではなく、車の故障にもつながる危険性がある。

対策は『ネコチェック』。軽く優しくボンネットをコンコンと叩き、ネコに伝えて脱出するように促すというもの。命を守る小さなアクションだ。

ただネコによっては脱出しない場合もある。緒方さんは、逃げていないような感じがあれば、ボンネットを開けてエンジンルーム内を確認する必要があると話す。

無理に助けようとしてエンジンルーム内の部品でケガをしてしまう恐れもあるため、JAFはトラブルが起きた際は、無理をせず相談して欲しいと呼びかけている。
(テレビ西日本)