石破首相と小泉農水相が9日、国会で備蓄米問題について野党に追及された。両氏は米輸入への「舵切り」を否定しつつ、値上げ防止へあらゆる手段を検討すると表明した。一方、佐賀市で7日、立憲民主・原口元総務相が「古古古米はニワトリが食べる」と発言して波紋を呼び、党内からも不適切との声が上がった。
石破首相と小泉農水相が「輸入へと舵を切る」を否定
「古古古米は、ニワトリさんが一番食べている」。備蓄米を巡る政治家の発言が、またしても物議を醸している。

国会の参院決算委で9日午後2時過ぎ、石破首相や小泉農林水産相が喫緊の課題となっているコメについて野党の追及を受けた。
立憲民主党・横沢議員:
小泉大臣は「コメの輸入へと舵を切る」と発言された。
石破首相:
政府として、輸入に舵を切ったという事実はございません。

小泉農水相:
『舵を切った』とは全く言っていない。『舵を切った』という発言を訂正して頂きたい。
コメの輸入について、小泉農水相は9日午前11時過ぎ、取材班の取材にこう答えていた。
取材班:
輸入拡大については、慎重論が出ていますが?
小泉農水相:
慎重論が出ているとは承知していない。価格の高騰を抑えるためには、必要なことはなんでもやります。
“古古古米発言”に党内から批判続出
全国のスーパーなどに行き渡り始めた備蓄米。21年産の古古古米の販売について、この週末、野党から上がったある批判が波紋を呼んでいる。

立憲民主党・原口元総務相:
古古古米は、ニワトリさんが一番食べている。人間様は食べていない。恐ろしいでしょう。私たちの言葉を奪いにきている。

7日に開かれた佐賀市の会合でこう話したのは、立憲民主党・原口一博元総務相だ。備蓄米を巡る発言で謝罪した元同僚の国民民主党・玉木代表を擁護する形で、こう切り出した。
立憲民主党・原口元総務相:
先日、国民民主党の玉木代表と話した。古古古米、あんなに恩着せられて買うものですか。あれ5kg83円ですよ。それを2000円以上で売っているわけです。玉木代表、この間叩かれていますよね。本当のこと言っちゃいけないんですか?

原口議員は、5月自身のSNSで備蓄米について「家畜用だろう?」などと投稿した。これについて党執行部から注意を受けていたことが、FNNの取材で明らかになった。
9日午前10時半過ぎ、こうした発言に、同じく立憲民主党の辻元代表代行はこう話している。

立憲民主党・辻元代表代行:
私はこの発言は不適切だと思う。私まだ食べてない、古古古米。おにぎりにして食べてみたい。
備蓄米が食卓に届き始めた中での発言に、身内からも苦言を呈される事態となっている。
(「イット!」6月9日放送より)