新潟県三条市で地元の酒蔵とカフェがタッグを組み、廃棄されるはずの酒粕を使った新たなスイーツを開発しました。地域の資源を有効活用することで地域活性化につなげます。
三条市の一ノ木戸商店街にあるカフェ・レストランTREEで6月4日、販売が始まったのが『酒粕カヌレ』です。
使われているのは、日本酒の製造過程で生まれる酒粕。
地元の酒蔵・福顔酒造では、今年1tの酒粕が廃棄される見込みでしたが、その資源をなんとか生かそうと、カヌレとして販売することになったのです。
【福顔酒造 小林章 社長】
「おいしいよ」
【地域おこし協力隊 寺田泰さん】
「おいしいという声をいただけてホッとした」
福顔酒造の小林社長も大満足の様子です。
考案したのは、去年9月から三条市で地域おこし協力隊として活動する寺田泰さん。
【地域おこし協力隊 寺田泰さん】
「酒粕を使ってカヌレを作るというのは、まだまだ知名度も低く、なかなか情報もなくて、試作は何回も焦げちゃったり、形がいびつになったりした」
オーストラリアやニュージーランドで料理人として働いていた経験を生かし、試行錯誤を重ねたと言います。通常のカヌレに使うラム酒ではなく、酒粕に合うようリンゴのブランデーを使用。
【桶屋美圭アナウンサー】
「外はカリッとしていますが、中はしっとりとしていてやわらかい。しばらく噛んでいると、ふわっと酒粕の香りが口の中に広がります」
廃棄されるはずだった酒粕がカヌレとして生まれ変わる。
【福顔酒造 小林章 社長】
「今まであんまり考えたこともないし、発想もない。非常にうれしい。ぜひ、たくさん使っていただきたい」
【地域おこし協力隊 寺田泰さん】
「まずは酒粕という存在を知ってもらえるきっかけになればいいなと、今回こういう活動になった。日本酒の文化が根付いている新潟県で、もう少し酒粕など目には見えない資源を皆さんが意識できるきっかけになれば」
酒粕カヌレは金・土・日の週末限定で販売されます。