2日連続の目撃で不安が広がっている。
北海道苫小牧市で6月4日朝、住宅のすぐ近くの川でクマが目撃された。
付近では前日から目撃が相次いでいて、警察などが警戒を強めている。
広報車が巡回し「午前7時20分ごろ、ヒグマ1頭が目撃されました」というアナウンスを流している。
2日連続クマ目撃で不安広がる―
民家のすぐ近くに現れたクマ。
目撃されたのは苫小牧市明野元町の、住宅街の近くを流れる明野川だ。
4日午前7時20分ごろ「川でクマを見たようだ」と、目撃者から聞いた人が警察に通報した。
警察が駆けつけた時にはクマの姿はなく、痕跡もなかった。
「びっくりするし不安。子どもたちが日中よく遊んでいるし、散歩している人も結構いるので心配」(付近の住民)

目撃情報はこれだけではない。
3日午前0時50分ごろ、拓勇東町2丁目の公園でクマが目撃された。
遊具の近くには足跡がくっきりと残っていた。
それから約20分後、拓勇西町7丁目の国道でも目撃が。
暗闇の中、突然道路から飛び出してきたクマに、運転手は急ブレーキを踏んだという。
同じ個体かはわかっていないが、どちらも体長は1.5~2mほどとみられている。

苫小牧市は特別警戒を実施。
目撃現場に近い小学校では保護者が児童を迎えに訪れた。
「住宅街にまさか出るとは思わなかったので、ちょっと怖くなった。子ども1人や友達だけだと不安で、迎えが必要だと思った」
「親としては心配なので早くクマが見つかり、何とかなれば」(いずれも保護者)

この時期のクマには“要注意”
この時期、クマの活動が活発になり出没が多くなってくる。
2021年6月には札幌市東区でクマが住宅街に現れ、次々と人に襲い掛かり男女4人がケガをした。
また、苫小牧市の山林では2024年5月、木に背中をこすりつけマーキングをする「背こすり」を行うクマの映像がとらえられている。

専門家は、この時期のクマには要注意だという。
「この時期はヒグマの繁殖期。オスやオスを避けた子連れのメスが動き回り人里近くに出没する。ヒグマを目撃したら落ち着いて行動することが重要」(北海道 ヒグマ対策室 森山 寛史さん)
相次ぐクマの出没。十分な注意が必要だ。
