機転をきかせた対応で初期消火に成功し、その行動に称賛の声が上がっています。

福岡県久留米市の消防署から感謝状が贈られた男性。

農薬をまく農業用の乗り物で建物火災の初期消火に成功したとして表彰されました。

今年4月、福岡県うきは市。

枯れ草を焼いていた火が、近くの建物に燃え移りました。

周囲には住宅が立ち並び延焼のおそれがー。

現場のすぐ近くで農園を営む筒井正敏さんは立ち上がる火柱を目撃しました。

◆筒井正敏さん
「火の勢いが収まらないので、急いで消火しないといけないなと思って」

筒井さんが急いで向かったのが倉庫。

そこに保管されていたのは赤いボディーの乗り物です。

◆筒井正敏さん
「この機械で消火すれば、消防車が到着するまでお役に立つかなと思って」

『必ず火を抑える』と固い決意で出動しました。

そしてたどり着いたのは、近くにある貯水槽。

実はこのマシンは「スピードスプレイヤー」と呼ばれる農業用の乗り物で、広大な果樹園で農薬をまく時などに使われています。

タンクの容量は約600リットル、最高時速は25キロ、小回りも抜群です。

消防車がいつ到着するか分からない中で現場に駆け付けると、獅子奮迅の活躍を見せたといいます。

火は30分足らずでほぼ消し止められ、周囲への延焼を防いだほか、けが人もいなかったということです。

◆筒井正敏さん
「やっぱり初期消火の大事さですね。消火が遅れると火が回るのが早い。(火災を)最小限に止められたのが良かった」

テレビ西日本
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