御殿場市の住宅に侵入し、女性用の下着を盗んだ罪に問われた元静岡県警の男について、静岡地裁は6月4日、執行猶予付きの判決を言い渡しました。

判決を受けたのは静岡県警 裾野警察署の元巡査長の男(30)で、2022年、御殿場市にある住宅2軒の敷地に侵入し、干してあった女性用の下着あわせて8枚を盗んだほか、このうち1軒については2024年にも再びベランダに侵入した罪に問われていました。

6月4日の裁判で、静岡地裁の益子元暢 裁判官は「交番勤務をしていた際に巡回連絡で訪れた家の女性に性的な関心を抱き、下着を使って自慰行為をする目的による犯行で、警察に対する信頼を揺るがしかねない悪質な態様」と非難しました。

その上で、2回にわたって自宅のベランダに侵入された被害者もいて、「住居の平穏を害した程度は大きく、下着を盗まれた嫌悪感や恐怖心も無視できない。警察官である立場を十分に考えず、自身の性的欲求を優先させた身勝手で軽率な犯行動機」と指摘しています。

一方で、示談が成立していることや前科前歴がないこと、また、警察官を辞めるなど一定の社会的制裁を受けていることなどを理由に、懲役2年・執行猶予3年の有罪判決(求刑:2年6カ月)を言い渡しました。

テレビ静岡
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