食物アレルギーや宗教的な理由のため食事制限がある人も、安心して食事を楽しめるようにする「フードバリアフリー」の取り組みが広がっています。松江市では、アレルギーの原因になる食材を使わない料理をブッフェ形式で提供するための試食会が開かれました。
岡本楓賀アナウンサー:
こちらのミートボールやアメリカンドック、全ての食品が、アレルギーがある人でも食べられる食材でできています。
松江市の島根県立美術館にあるレストラン。
大皿に並ぶのは、「フードバリアフリー」に配慮した料理です。
食物アレルギーや宗教的な理由のため食事制限がある人も、安心して食事を楽しめるようにと考えられた料理を、7月からこのレストランでブッフェ形式で提供することになり、この日、試食会が開かれました。
参加した子ども:
おいしい!オムライス!
卵アレルギーがあるという子どもですが、オムライスをペロリと平らげました。
卵の代わりに豆乳や米粉を使用、色付けにはかぼちゃが使われています。
母親:
家でもこういうの作ってみたんですけど、美味しくないって言われて、ここで美味しいって言って食べているのを見て嬉しかったです。
試食会を開いたのは、松江市の上田まりこさん。
会社を立ち上げ、企業や飲食店向けにメニューのプロデュースや調理の指導を手がけるなど、食の安心・安全のためフードバリアフリーの普及に取り組んでいます。
その思いにこのレストランが賛同、山陰地方で初めて、フードバリアフリーのブッフェレストランを定期的に開くことになりました。
この日、用意されたのは20品ほど。
小麦粉の代わりにコメやトウモロコシの粉で麺を作ったミートソースパスタ。
生クリームの代わりに豆乳のホイップを使ったショートケーキ。
料理もデザートも、卵や小麦など食物アレルギーを引き起こしやすい8種の特定原材料が使われていません。
参加した人:
特定8品目使ってないとは思えないような良いお味で美味しいです。
参加した人:
すごくおいしいです。アレルギーがないので、同じものを食べれない苦労を想像したことがなかったので、素敵な考え方だと思った。
株式会社Food Marico・上田まりこ社長:
食べられない事情がある人もそうじゃない人も、一緒に楽しい時間を過ごしていただく社会になるようにと活動しているので、「私アレルギーじゃないから」「ビーガンじゃないから関係ない」ではなく、興味を持ったり理解を示していただけると嬉しいです。
フードバリアフリーブッフェは6月21日、松江市の「湖畔のレストランRACINE(ラシヌ)」で開かれます。