能登半島地震で大きな被害を受けた富山県氷見市では、復興に向けて元気を出してもらおうと、一日限りのダンスイベントが開かれました。
主催したのは街で理容店を営む女性です。その思いにせまります。
横倒しとなった家具。
足の踏み場もないほど散乱した生活用品。
去年1月1日の能登半島地震で氷見市の郊外で理容店を営む谷口啓子さんの自宅も大きな被害を受けました。
液状化現象が起きた街中では損壊した住宅の解体が進み空地も目立つようになっています。
*ダンスインストラクター 谷口啓子さん
「やはり震災にあって、傷んだ所もたくさんあり、心が弱った人もいて、なんとか、笑顔が増えてほしいなと思ってとにかく元気になってほしい。元気な人が氷見市に増えてほしい、それが一番の思いです」
谷口さんが氷見市民を笑顔にしようと企画したのがディスコダンスを披露する復興チャリティーイベントです。
以前から主宰しているダンス教室のメンバーに声をかけ募ったところ小学生から80代までおよそ60人が参加することになりました。
*60歳参加者
「こういう形でノリノリできるのは久しぶりという感じて、楽しくてしょうがないです」
*60歳参加者
「みんなに元気を与えてもらっていただければ、うちもまたもらいたい、そうですね大変氷見を盛り上げていると思う」
ディスコダンスは1990年前後に一大ブームを巻き起こし日本の経済バブル時代の象徴とも言われています。
まぶしいくらいの照明の中ノリのいい音楽に合わせ同じステップで踊ります。
大勢で楽む「ディスコダンス」は熱気であふれます。
谷口さんのダンス教室では約5カ月にわたって計8回の練習を重ね、いよいよ本番です。
70年代・80年代のディスコ名曲15曲に合わせてダンスを披露し、会場は、観客もノリノリで一緒に踊り、熱気に包まれました。
最年長、84歳の参加者も若者に負けじと情熱的なステップを見せました。
*80代の参加者
「また半分あります。疲れました。頑張ります。」
そして、イベントのクライマックスを迎えた最後には…
観客約200人も加わり、会場全体が一体となってダンスを楽しみました。
*60代の参加者
「ステージに立つとワクワクして青春時代を思い出す。本当に楽しかった。」
*7歳の参加者
「いっぱい踊りました。またやりたい」
*ダンスインストラクター 谷口啓子さん
「みんなの笑顔と、会場の方、もすごくたくさん踊ってくれて、感動しました。見てくれた方、踊る仲間、全ての方が心と体を元気にする。今日は本当に目標達成です。」