「大正ロマン」の画家・詩人として知られる、竹久夢二。
生誕140年の節目に富山県水墨美術館で開かれているYUMEJI展。
5日は大正時代のデザインに影響をもたらした作品を中心にお伝えします。
セノオ楽譜という楽譜の装丁でございます。
当時の流行歌からクラシックのオペラまで様々な分野の音楽を楽譜にしているわけなんですけれどもその表紙を300近く夢二が手掛けているわけでございます。
当時の流行曲に夢二の絵を入れることで人々が熱狂。
夢二は大正ロマンを象徴する画家として知られていきます。
中心となる人気というのは夢二が描いた女性像でした。
たまきの出現によって生まれたとよく言われますけれども瞳の大きな女性でまるで隣にいるかのような親しみが湧くような夢二の女性像。
というものは、大衆的な人気が広まっていくきっかけとなっています。
中でも今回の展示で注目したいのがこちらのアマリリス。
およそ80年行方不明でしたが、近年の調査により発見されました。
アールヌーボーの要素もあるようなアマリリスという花を作品タイトルにしながら主題として夢二式美人を夢二なりの表現で描いている。
夢二の新しい洋画家としての一面が見られていく重要な作品の一つがアマリリスでもございますので。
大正ロマン作品を数多く手がけ、才能を開花させた夢二。そこには2人の女性が関係していました。
遠山に寄すというような最後の章の屏風がありますけれどもその遠山に寄すでは亡くなった彦乃を作品の中で蘇らせるような自分と共に生きているような作品も。
秋のいこいという作品で夢二の恋人のお葉を描いた作品でございますけれどもお葉は職業モデルも勤めていたような女性でそういった出会う女性たちが夢二の美人画をどんどんと新しい形に昇華させていったものだと思います。
愛する女性を描くことで美人画を大成させた夢二。
作品は、その後も変化を見せていきます。
県水墨美術館で開催される「生誕140年YUMEJI展―大正浪漫と新しい世界」
作品は、夢二生誕の地・岡山県にあります「夢二郷土美術館」のコレクションで今月29日まで開かれます。竹久夢二の作品紹介あすもお伝えします。