政府のガソリン定額補助がスタートしたことを受け、福井市の運送会社を取材すると、トラックの燃料である軽油の仕入れ価格が下がったと歓迎する一方で、先行きの不透明さに不安を隠せないでいました。
   
福井市のラニイ福井貨物は約400台のトラックを所有する県内大手で、関西や中京方面を中心に食品や機械などを運んでいます。藤尾社長は「年間4億1000万円の軽油代を使っているが、(軽油代が)仮に10円下がると月350万円、年間で4200万円くらいのコスト削減効果がある」と話します。
 
しかし、今回の支援の効果は限定的だとします。「確かに政府の支援はありがたいが、価格は高止まりしていて価格が元に戻ったわけではなく、支援がいつ切れるかも分からないので、まだまだ不安は大きい」。
  
藤尾社長は、今回の措置はあくまで「暫定」であり、ロシアのウクライナ侵攻以降、国内のガソリンや軽油の価格が高止まりしていることから、見通しは不透明としています。上昇するコストを運賃に転嫁しきれておらず、厳しい状況は続くとみています。
           
今回の補助について資源エネルギー庁は「ガソリンの暫定税率の扱いについて結論が得られ、実施されるまでの間」としていて、終了時期は明言していません。
   
FNNの取材によりますと、補助金の終了時期は未定ですが、政府の予算措置では約1兆円が財源に充てられていて、2026年3月ごろまで続く見通しです。

福井テレビ
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