福井県内では、外国人旅行客に向けた観光コンテンツに磨きをかける取り組みが始まっています。22日は福井市内の老舗みそ製造会社で外国人ツアー客の見学を想定した練習会が開かれ、課題などを探りました。
外国人ツアー客に対応するための練習会が行われたのは福井市のみそ製造会社「米五」です。米五では2024年から外国人旅行客向けの体験コンテンツの販売に向けた準備を進めていますが、今回、県の支援を受けてコンテンツの磨き上げを行うことにしました。練習会には県国際交流員のフランス人ら外国人2人が観光客のモデルとして訪れ、みそ蔵見学のツアーを体験しました。
工場ではスタッフが「この場所で8カ月かけて発酵させます」とタブレットを使いながら英語で製造工程などを説明していました。
練習会に参加したフランス人は「分かりやすい説明だった。みそは外国人も興味があると思う」と話していました。
スタッフは「外国人はそもそもみその知識がないので丁寧に説明した。和食は世界で人気高まっているので、みそも多くの人に知ってもらえるようにコンテンツを磨きたい」としています。練習会を通して出された意見をもとに、6月からオンライン旅行サイトや自社のホームページでインバウンド向けコンテンツの販売を始める予定です。
県によりますと、2024年の県内の外国人客数は8万9040人で、全国46位にとどまりました。4年後の2029年には現在の4倍以上の40万人を目指しています。外国人客の取り込みについて県は「県内に眠る日本を感じられるコンテンツをいかに掘り起こし磨いていくかが大切だ」とし、米五のような取り組みを増やしていきたいとしています。