高校を卒業したばかりの新潟県妙高市出身の松崎光優選手が女子競輪・ガールズケイリンの世界に挑戦する。自転車競技の魅力と松崎選手の熱い思いを取材した。

自転車競技の強豪校で活躍!妙高市出身・松崎光優選手

弥彦競輪場に姿を現した妙高市出身の松崎光優選手(18)。

松崎光優 選手
松崎光優 選手
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普段は穏やかな表情が印象的だが、サングラスをかけヘルメットを被るとその雰囲気が一変。ものすごいスピードで競輪場を走り抜ける姿は強烈だ。

小学2年時に遊び半分で乗り始めたのがきっかけで、自転車競技にのめり込んでいったという。

「スピード感が楽しくて、どんどん自転車にはまっていった」

高校では、愛媛県にある自転車競技の強豪校に進学し、全国大会・ジャパントラックカップ女子ジュニアスプリントで2位に入るなど上位入賞の成績を収めた。

指導者である、弥彦競輪クラブスピリッツの専属コーチ・小川隆さんは「光優さんは自転車に乗っている時のフォームがきれい。あと、やっぱり自転車が好きなのかなと思う」と話す。

この日も男子選手に混ざり練習に励んでいた。男子選手とはトップスピードが違うため、一緒に練習してついて行ける距離が伸びることで自分の成長を感じられるのだと言う。

そんな松崎選手の相棒である自転車を間近で見てみると、タイヤ部分の細さは2cmほど、重さは7~8kgほどと、思った以上にコンパクトな事が驚きだ。

スピードを出すために軽量化を徹底しており、その分、始めはバランスを取ることも難しかったという。

夢の“ガールズケイリン”へ!養成所に入るための試験を突破

そんな松崎選手には目指してきた夢がある。それが、“ガールズケイリン”の選手だ。

1949年から15年間行われ、一度幕を閉じた女子競輪が2012年に名前を変え、復活したガールズケイリン。約200人の選手が所属しているが、選手になる道は決して簡単ではない。

静岡県にある養成所に入るための試験の倍率は3倍。松崎選手は2024年、その狭き門を見事に突破したのだ。

入所が決まった際の心境について「とてもうれしかったが、その分、今度は色々な人に見られる立場になるので、私生活とか気をつけて生活しないといけない」と話す。

県勢が養成所の試験に合格したのは実に10年ぶりで、その分プレッシャーも大きいと語るが、その不安を払拭するかのように入所に向けてほぼ毎日練習に励んでいるという。

練習に励む松崎選手「誰かに感動を与える走りがしたい」

練習の中で特に印象的なものが、3本の不安定なローラーの上で、10秒間全力でペダルをこぐ“ローラー練習”だ。

ローラー練習
ローラー練習

インターバルを置きながら何度も繰り返す、自転車競技には欠かせないトレーニングの一つだ。

自転車競技の選手といえば、鍛え上げられた太ももが特徴で下半身の強化を重視しているイメージもあるが、ペダルに力を伝え推進力を得るためには全身の筋力とバランス力が重要で、ローラー練習はそれらを鍛えるのに敵したトレーニングだという。

25年5月に養成所に入り、選手になるための一歩を踏み出した松崎選手。

「誰かに感動を与える走りがしたいので、そういう面で自分の力で誰かを元気にさせることができればいいなと思う」

自らの夢に向かって猛スピードで走り続ける松崎選手の今後の活躍に期待だ。

(NST新潟総合テレビ)

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