大阪府の吉村知事は、利用者数が低迷している大阪・関西万博の「パークアンドライド駐車場」について、「1台4人以上の利用者について駐車料金を半額」とすることを博覧会協会に提案したと明かした。

■「4人以上1台の車で来場された方は『半額割り』をしてはどうか」
吉村知事は今月7日にも、「パークアンドライド駐車場」の利用が低迷しているとして値下げの必要性を訴えていたが、21日の記者会見で、BIE=博覧会国際事務局のケルケンツェス事務局長との会談で話し合ったとして、「4人以上1台の車で来場された方は『半額割り』をしてはどうか、ということを具体的に博覧会協会提案をしています」と説明した。

■吉村知事 7日にも値下げ訴え
万博会場へのシャトルバスに乗るため、自家用車などを停めるパークアンドライド駐車場は、大阪市の舞洲、堺市、兵庫県尼崎市の3カ所に設けられていて、時期や時間帯によって変動するものの、基本料金は舞洲で5500円、堺市と尼崎市は5000円に設定されている。(いずれも自家用車。)
吉村知事は、5月7日にも、値下げの必要性を訴えていた。
大阪府 吉村知事:パークアンドライドを利用しやすくするために価格を引き下げる。今USJであってもディズニーランドであっても、駐車場の料金は3000円台だと思いますよ。万博で5000円以上するというところ、それが基本料金ですから。
そして実際使われてるかというと、平日は1割、そして土日が非常に多いときでも3割と聞いていますので、稼働させないとあまり意味がないかなと思います。
車で行きたい人もいらっしゃると思いますから、何がネックなってるかというと、この値段じゃないかなと思いますので、需要と供給との関係から適正な価格、つまり値下げをするということをやるべきではないか。

■博覧会協会は「今の段階で『はい、検討します』という状況ではありません」(今月12日)
これに対し、博覧会協会の石毛博行事務総長は5月12日の記者会見で、「パークアンドライドの利用状況が想定していたレベルではない」と述べながらも、駐車料金の値下げについては、「今の段階で『はい、検討します』という状況ではない」と述べていた。
博覧会協会 石毛博行事務総長:パークアンドライドの利用状況が、必ずしも私たちが期待している、想定していたレベルではないという認識は持っていまして、利用促進策、そういうものを検討をしているところです。
(Q.対策の1つとして吉村知事たちからは値下げという話もあるが?)
博覧会協会 石毛博行事務総長:いろんなことを同時並行でどんどん改善するものは改善していくというのが私たちの考え方ですから、価格(駐車料金)についても、外すことなく。
ただ、どれぐらい効果あるかってのは実際は、単純に想定できるものではないので、いろんな要素の中の1つとして、考えることはありえますけども、今の段階で『はい、検討します』という状況ではありません」
石毛事務総長は、「パークアンドライドの運営費は88億円かかるという見込みをしていて、収入が追い付かなければ、赤字になる」「値下げがプラスになるのかマイナスになるのか、どのぐらい、どのような効果があるのか、しっかり見ないといけない」とも述べていた。
(関西テレビ 2025年5月21日)
